1.3『大プロレス祭り2019』では、永田裕志プロデュースの団体を超えた若手選手育成ブランド『LION'S GATE』のスペシャルマッチ3試合をラインナップ。獣神サンダー・ライガー&タイガーマスクのジュニアヘビー級レジェンドタッグに、ヤングライオンの成田蓮&上村優也が挑戦する。永田裕志&中西学は本間朋晃&トーア・ヘナーレと対戦。天山広吉&小島聡は、『ワールドタッグリーグ2018』でも対戦した吉田綾斗(K-DOJO)&海野翔太と再戦する。吉田は『LION'S GATE』から新日本のシリーズ参戦を勝ち取った。海野とはライバル関係を築いている。テンコジを焦らせるような試合を期待したい。
1.4東京ドーム大会の『NEVER無差別級6人タッグ王座 ナンバーワン・コンデンダー・ガントレットマッチ』は5チームの出場が決定。通常の6人タッグを行い、敗れたチームが次のチームに入れ替わっていくルール。最後に勝ち残ったチームが、1.5後楽園ホール大会で、バレットクラブのタマ・トンガ&タンガ・ロア&石森太二のNEVER無差別級6人タッグ王座に挑戦する。
気になる出場チームは、新日本本隊&CHAOS越境軍の真壁刀義&矢野通&田口隆祐、新日本本隊のマイケル・エルガン&ジェフ・コブ&デビッド・フィンレー、CHAOSの後藤洋央紀&バレッタ&チャッキーT、バレットクラブELITEのハングマン・ペイジ&高橋裕二郎&マーティー・スカル、そして鈴木軍からは鈴木みのる&ランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJr.がそれぞれエントリーした。出場順は当日明らかになるという。
鈴木軍は最強トリオを送り出した。中でも第0試合に“降格”させられたみのるの怒りは想像を絶することだろう。NEVER無差別級6人タッグ王座の歴史は3年と短いものの、現チャンピオンチームは16代目。移り変わりが激しいタイトルとして知られている。しかし、鈴木軍がこの“宝物”を手に入れたことは一度もない。ベルトコレクターの観点から見ても欲しいタイトルではないだろうか。
しかし、変則ルールの試合には波乱が付きもの。真壁&矢野&田口の超党派トリオには大いに期待したい。このトリオ、全てにおいて無差別級なのがポイント。真壁と矢野は先日の後楽園大会で、9年8ヶ月ぶりに同じコーナーに立ったが、かつて矢野に裏切られている真壁は「オメーと何年のわだかまりがあると思ってんだ、コノ野郎!」と不信感を募らせていた。
ただ、かつてはテンコジを超える日本人最強かつ最凶なヒールタッグとして、IWGPタッグ王座戦線をにぎわせた。そこにタグチジャパンの監督として、名(迷)采配を振るってきた田口が潤滑油として機能し、この試合を制したら、正パートナーである本間が完全に復調するまでの間、矢野とタッグを再結成する可能性もある。今後の本隊とCHAOSの行方を占うトリオになる可能性もある。
不気味なニオイがするのは、後藤&バレッタ&チャッキーのCHAOSトリオ。バレッタとチャッキーは「ベストフレンズ」というタッグチームを結成しているが、『ワールドタッグリーグ2018』の公式戦の節々で、チャッキーが“あの男”を彷彿とさせる暴走ファイトを展開。チャッキーはバレッタの「お前、大丈夫か?」の問いに「俺は大丈夫だ」と言い張っているが、明らかにおかしいのは誰が見ても揺るがない事実。もしこの試合に勝てば“あの男”が引っ張っているユニットのトリオと対決することになり、ひとつの結論が出るかもしれない。
毎年、1.5後楽園大会では、その年の新たなテーマを求めた選手が何かしらアクションをすることが多い。カードは当日発表ではあるが、早い段階でチケットは完売しているのだ。
1.4ドーム大会の本編出場を逃した男たちにとって、1.3の『大プロレス祭り』と、1.4ドームの第0試合は、1.5後楽園大会以降の闘いに向けてアピールできる数少ない機会。今回はお祭り色が強い『ニュージャパンランボー』からタイトルへの挑戦権争奪戦となり、2019年の新日本プロレスを占う上で、注目すべきマッチメイクになった。1.4ドームは第0試合からが始まり。早めに並ぶことをオススメしたい。
取材・文・写真 / どら増田