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専門医に聞け! Q&A “四十肩”は一説では老化が主な原因

 Q:3カ月ほど前から、右の上腕部に痛みがあり、腕が思うように上がらなくなりました。明らかに肩こりとは違い、上腕の奥に痛みの芯のようなものがあります。四十肩のようですが、放っておけばそのうちよくなるのでしょうか。(出版社勤務、48歳)

 A:ご質問の方の場合、該当すると思われる病気に四十肩(五十肩、六十肩)があります。これは、正式な病名ではなく、診断名では肩関節周囲炎に相当します。
 これとは別に、病気として頸肩腕症候群があります。これは、首から肩にかけて、痛いような、重いような不快な感じがあります。
 ストレスが原因の症状といわれてますが、実際はストレスとの因果関係ははっきり解明されていません。ただ、ストレスが解消すると、症状が和らぐことがあります。

●わからないことが多い
 ご質問の方の場合、仕事柄ストレスは当然あるでしょうし、頸肩腕症候群の可能性も否定できません。
 ただし、芯があるという訴えから、肩関節周囲炎の疑いが濃厚です。
 ここでは、その前提に立ってご説明しましょう。
 肩甲骨と上腕は、肩甲上腕関節という関節で連結しています。いわば肩と腕の境目の関節です。肩関節周囲炎は、肩関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが老化して、肩関節の周囲の組織に炎症が起こることが主な原因と考えられています。
 そのため腕が上がりにくくなったり、上腕に痛みが生じます。じっとしていても痛むのが特徴で、腕の深部に痛みを感じます。
 関節などの老化が原因と前述しましたが、はっきりしたことはまだわかっていません。ならない人もいるのです。
 また、石灰化が起きるともいわれますが、レントゲンやMRIで見ても、正直なところ原因がわからない場合がほとんどです。

●痛くない範囲で動かす
 四十肩は放っておいても治りますが、よくなるまでの期間は人によって違います。
 ただし、痛いからといって、肩や腕を動かさないと、関節の動きが制限されたままの状態が固定され、痛みが解消した後も腕が動きにくい人も少なくありません。
 四十肩のリハビリとして、四十肩体操がお勧めです。ただし、痛いのを無理しないようにしてください。
 できる範囲で、両腕を後ろや前に回したりするとよいでしょう。
 また、ご質問の方の場合、仕事柄、パソコン作業などで、利き腕を偏って使う傾向が強いのではないでしょうか。バランスは大切です。少しはいたわるように心がけてください。

山田 晶氏(飯田橋内科歯科クリニック副院長)
骨盤療法(ペルピックセラピー)で著名。日本歯科大学卒業。歯科の領域から骨格に関心を持ち、骨盤のゆがみに着目。骨盤のゆがみを自分で取る方法として、腰回しの普及に努めている。

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