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社会 2008年12月08日 15時00分
「ドラッグウォーズ -薬物汚染の闇を追う-」(9) 大麻&覚せい剤所持の元AV女優・倖田梨紗に有罪判決 囁かれる芸能界“ドラッグセックス”ルート
懲役1年6カ月、執行猶予3年。11月、自宅に大麻と覚せい剤を隠し持っていたとして逮捕された元AV女優に東京地裁は3日、判決を言い渡した。公判は1回で起訴状朗読から、被告人尋問、判決まで言い渡すスピード審理だった。 「分かりますか。3年間、何もしなければ刑務所に入らなくてもいいということだが、罪を犯せば即刻、刑務所行きです。いいですね」 空ろな目。げっそりした頬。裁判長を見る目も弱弱しい倖田梨紗こと菊地有紗(22)。典型的なヤク中特有の症状を呈している倖田に裁判長はこう説諭した。 彼女も「逮捕されたことはクスリをやめるきっかけになり、感謝しています」と述べた。 倖田はプロテニスプレイヤー宮尾祥慈容疑者(27)と昨年5月、六本木のクラブで知り合い、今年9月から交際をスタートした。ところが、よりによってその宮尾は大麻を乱用していたのだ。 「悪い偶然が重なったもんです。実は倖田も覚せい剤の乱用者だったんです。AVの仕事をやめてから寂しさを紛らわすため、覚せい剤をやっていたんです。売人はAVの同僚から紹介された。パニック障害の持病もあったことから、余計、深みにはまったらしい」(社会部記者) 大麻の乱用者とシャブ中がいっしょになったのだから、行き着く先は容易に想像がつく。「大麻を入手して」。宮尾の要求を倖田は簡単に受け入れる。「大麻と覚せい剤を併用すると、効果はさらに高まります」。売人からも併用を勧められたという。 公判の中では、クスリをやりながらセックスをやったくだりは一切、触れられなかった。実際になかったのか、彼女が供述しなかっただけなのか、それは分からない。だが、「女が覚せい剤に手を出す最大の理由は好奇心ですが、セックスからより大きな快感を得たいと手を出す女も多い」と麻薬取締部のOBは言う。 取調べでは、毎月1度売人からブツを購入していたことが判明している。ちなみに、倖田が覚せい剤を吸引する時のやり方は炙りだったという。 「注射器を使うと腕に痕跡が残ることから、最近の流行です」(前出のOB) 倖田は六本木を根城に遊び回っている若手芸能人との交遊も噂される。果たして、セックスの前にクスリを使っていたのか。本人は、「手許にクスリがない時もありました」と毎日のようにシャブを吸引していたことを否定するが、今度の事件をきっかけに摘発はさらに広がるのか。
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スポーツ 2008年12月08日 15時00分
「特別招待枠」確実 遼クン 夢のマスターズへ
石川遼(17)の来年4月のマスターズ出場が確実になった。今シーズンの最終戦、日本シリーズJTカップ(東京よみうりCC、7016ヤール=パー70)は最終日、スコアを伸ばせず5位。マスターズの出場権が得られる世界ランク50位には届かなそうだが、特別招待枠で出場する可能性が高くなったからだ。高校生プロゴルファーがついに夢の舞台に立つことになる。 「やり直せるなら、もう一度やりたい」 最終日は3アンダー、3ボギーのパープレーに納得できなかった遼クンは、悔しそうにそう振り返った。3日目までは南風だったのが、この日は北風に変わった。そのせいか、アイアンショットの距離が合わずスコアメークに苦しんだのが敗因だった。しかし、前半戦は予選落ちが続きながら、後半戦でプロ初勝利を挙げるなど大活躍。1シーズンを戦い抜いた精神力は賞賛されていい。 スポーツ紙記者がこう証言する。 「結果が出ない時期でも、嫌がらずにファンサービスしていた。調子が悪いと応じないプロがいるのと比べれば雲泥の差。『先輩のプロから多くのことを学びました』と言っていますが、学ぶべきは先輩プロの方でしょう」 表彰式の後、片山晋呉らに続いて遼クンも選手たちに胴上げされた。観戦者が大幅に増え、テレビ中継の視聴率がアップしたのも遼クンの功績であることを選手も分かっているからだ。 4日間、取材したフリージャナリストが言う。 「まだ17歳ですが、自分が置かれている立場は痛いほど分かっている。その精神力は大人以上に大人です」 史上最年少の1億円プレーヤーは、早くからゴルファーとしての夢にマスターズ出場を口にしていた。今回のシリーズで優勝していれば文句なしにかなうはずだった。 「マスターズ委員会が決定することになるが、おそらく招待されます」 前出のスポーツ紙記者は、そう言い切る。 「マスターズ委員会はアジアでゴルフの人気が高まっているのを承知しています。そのため、世界ランクは100位にも入らなかったタイのプラヤド・マークセンや中国の張連偉を招待した前例があります」 マスターズの出場条件には、特別招待枠が明記されている。もちろん、ファン層の拡大が狙いであり商売に結びつくからだ。商売といえば、中継するテレビ局も同じ。TBSが中継するが…。 「遼クンが出ると出ないでは、視聴率が半分にもなりかねない。多額の放映権料を払うTBSが黙っているはずがなく、すでに遼クンの出場をプッシュしているはずです」(前出・記者) 16カ国でプレーした経験がある日本シリーズの優勝者、ジーブ・ミルカ・シンは、「将来、(マスターズで勝てる)チャンスがある。一日も早く、世界に飛び出した方がいい」と遼クンの実力を認めている。 来年4月、アメリカ・ジョージア州のオーガスタでどんなプレーを見せてくれるのか。 最終日の観戦者は1万4000人で、昨年の1.5倍。テレビ視聴率もおそらく10%を超えたはずだ。 しかし、シーズンオフの遼クンは学業最優先。進級するための出席日数を満たすための日々になるのは間違いない。 殺到しているテレビ局の出演オファーは、きっぱり断っている。出演は1局1番組、出演料は一律100万円と決めている。 「NHKは紅白の審査員を予定していたが、出演料を知って断念。予算の少ないテレビ東京は、泣く泣く応じている」(テレビ局関係者) 番組はテレビ朝日が古舘伊知郎の「報道ステーション」を内定しているようだ。フジは「すぽると!」を候補に上げている程度で、ほかの局はまだ決定していないらしい。 「バラエティー番組は、まずない。ニュースやスポーツ関連になるのではないか」(同) 数字(視聴率)が取れる若きスーパースターだけに、各局とも慎重なのだ。
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スポーツ 2008年12月08日 15時00分
プロレス ノアVS新日プロ全面戦争
プロレスリング・ノアのシリーズ最終戦が7日、東京・日本武道館大会で行われた。三沢光晴が新日本プロレス1・4東京ドーム大会「レッスルキングダムIII」参戦を示唆した。さらにGHCヘビー級タイトルマッチ次期挑戦者に決定した秋山準もGHC戦線に横ヤリを入れた“野人”中西学迎撃を宣言。ノアが新日プロに殴り込みをかける。 2大メジャーの国交復活へ大きな一歩を踏み出した。 6日の新日プロ愛知大会で、中邑真輔から1・4ドーム大会でのタッグ戦を要求された三沢。この日、中嶋勝彦とのシングルマッチに勝利後、中邑の対戦要求に「名前を出されるのはうれしいんですけど。まあ、やらないという理由がないんで。体調がちょっと心配ですけどね」と拒まず。パートナーについても「そこら辺も考えなきゃいけない」と語った。 中邑のラブコールに前向きな姿勢を示したことで、ノア勢のドーム大会参戦が急浮上。だが、出撃に意欲を示しているのは三沢だけではない。 GHC次期挑戦者決定戦で、森嶋猛を破った秋山だ。GHCヘビー級王座への挑戦権を獲得したにもかかわらず「まだしっくりこない。今からでも何か言ってくるヤツは受け付ける。(タイトルマッチが)次の武道館だったら3月だし」といきなり対戦相手を公募し始めた。 その上で、この日の新日プロ大阪大会で、中西がGHC王者のドーム大会出頭を要請したことに即座に反応。「(いきなりの挑戦表明は)そりゃあ筋違い。まず、お前が(ノアに)出て挨拶しに来い。それが社会のルールです」と正論で返した。 いくら大学の先輩といえ、次期挑戦者レースに参加していない中西が、いきなり名乗りを挙げたことに納得がいかない様子。 ましてや他団体選手の“割り込み挑戦”などもってのほかだ。「異論があるならオレが対応してやる。殴り込む勇気がないんだったらオレが(逆に)殴り込んでやる」と野人を挑発し、新日プロ参戦も辞さない構えを見せた。 中邑の三沢への対戦要求に続き、中西の爆弾発言で秋山との間に新たな火種が生まれた。ノアVS新日プロの開戦の火ぶたが切られようとしている。
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スポーツ 2008年12月08日 15時00分
ノア 王者・健介がV2
現GHC王者・佐々木健介が、齋藤彰俊を下し2度目の防衛に成功した。 GHCタッグとの2冠を狙う齋藤を迎え撃った。戦前から心理戦を仕掛けられており、序盤は挑戦者の丸め込み連発や、ミドルキックを被弾しなかなかペースがつかめない。 それでも花道でのパワースラムで反撃に転じると、逆水平、ラリアートで形勢逆転。北斗ボムはカウント2で返されたが、最後は右腕を振りぬきトドメを刺した。 V2に成功した健介は「秋山準、待ってるぜ。ノアの三本柱である三沢、小橋(建太)、秋山。この3人にはまだ誰一人勝っていない。まずは秋山を倒してやる」と絶叫。「待ち望んだカード。勝って、価値を証明したい」と秋山迎撃を宣言した。
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スポーツ 2008年12月08日 15時00分
新日本プロレス 棚橋10連勝!武藤撃破に弾み
新日本プロレス1・4東京ドーム大会で、IWGPヘビー級王座奪還を目指す棚橋弘至が7日、シリーズ最終戦となる大阪府立体育会館大会で破竹の10連勝を達成。視察に訪れた外敵王者の全日本プロレス、武藤敬司の前で完全復活をアピールし、タイトル戦に弾みをつけた。 米TNA遠征後の今シリーズから新日マットに復帰。ここまで9連勝中の棚橋は、今夏のG1クライマックスで敗れたドヒール軍団GBHのボス、真壁刀義と一騎討ち。棚橋自身が「あのとき(G1の真壁戦後)からスランプに襲われたのかもしれない」という因縁の一戦だ。 場外でのテーブル葬やチェーン巻きラリアートなど、非情攻撃のオンパレードで大流血したが、チェーンを奪うと、チェーン巻きスリングブレイドで形勢逆転。最後は伝家の宝刀ハイフライフローで3カウントを奪った。 リングサイドで視察していた武藤の目の前での完勝劇。試合後は外敵王者をリング上に招き入れ「あんたが巻いてるベルトはオレのもの」と王座奪還をアピール。大タナハシコールが沸き起こる中、引き立て役にされた武藤は「タナに呼ばれて来たんだけど、踊らされた」とかつての愛弟子に一杯食わされる格好となった。
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スポーツ 2008年12月08日 15時00分
新日本プロレス 中西爆弾要求
野人が箱舟マットに爆弾要求だ。新日本プロレス1・4東京ドーム大会前の最終ビッグマッチとなった大阪大会で、ノアとの対抗戦を掲げている中邑真輔に続き、“野人”中西学が吠えた。 6日の愛知大会で中邑真輔が後藤洋央紀とともに、1・4大会でノアとの対抗戦に乗り出す意向を示し「三沢光晴とプロレス界の象徴に来てほしい」と要望。 それに続き中西が「どうせ来るんやったらチャンピオン連れて来いや」と言い放った。 単にGHCヘビー級王者にドーム来場を呼びかけただけではない。野人は「GHCのチャンピオンに、この中西が挑戦したる」とタイトル挑戦のメッセージを放った。
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スポーツ 2008年12月08日 15時00分
K-1 反則バダ・ハリにペナルティー
「K-1ワールドGP2008FINAL」の一夜明け会見が7日、都内のホテルで行われた。K-1側は反則攻撃により失格となったバダ・ハリにペナルティーを課すことを明言。審判団と協議し、結論を出すことになる。 6日の決勝戦で、倒れているレミー・ボンヤスキーに踏みつけなどの反則攻撃を加え、ハリが前代未聞の失格負けで幕を閉じたGP。この日の会見で谷川イベントプロデューサー(EP)は「全然反省していないなってのが残念です」と語った。 さらに「K-1ルールで物足りないんだったら、違う世界にいけばいいし、自分のやりたいルールでやればいい」と糾弾。気になる処分についてはファイトマネー全額没収が決定。だが、ハリが保持するヘビー級王座のはく奪や来年のGPシード権などは「審判団と協議して、厳しいペナルティを課したいと思います」と先送りする意向を示した。
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レジャー 2008年12月08日 15時00分
丹下日出夫の虎の巻 阪神JFは抽選組が魅力
今週は阪神競馬場で2歳女王決定戦「第60回阪神JF」(JpnI、芝1600メートル、14日)が行われる。先週のJCダートでは、「いの一番」に推したカネヒキリが見事に優勝。若い女の子を見る目はさらに自信があると自負する(?)競馬評論家の丹下日出夫は、少ないデータをもとに、次代のヒロイン候補を徹底分析。3頭のダイヤの原石を発見した。ただ、そのうち2頭は抽選対象。無事、ゲートインできることを願うばかりだが、果たして…。 あっと驚くような衝撃的な新星が現れた時、名前のゴロもいいので、つい“ディープインパクトの再来”と記してしまう今日このごろ。比喩が画一的で、だいぶ脳が緩くなった小生ですが、ブエナビスタの前走の勝ちっぷりは、誰が見たって只者ではない。 直線が平坦コースの京都ゆえ、タフな東京コースほどの信頼は置けないものの、走破タイムは新馬、未勝利の水準を1秒近く上回る芝1600メートル1分34秒9。しかも、道中一度たりとも手綱を動かすことなく、ラスト3Fはこれぞ「持ったまま」の34秒5で楽勝。もし本気で追っていれば、1分34秒ソコソコで突破していたに違いない。 ちなみに半兄は、厩舎ゆかりのアドマイヤジャパン・オーラの名前が連なる、現在の日本競馬シーンを牽引する屈指の血統馬。前半1000メートル通過は59秒5という平均ペース。GIを前に平均以上の速めの競馬を経験したのも大きい。 ただ、なにせ初勝利は未勝利。除外の危険も考えられるが、次週の朝日杯FSに回っても、かなり楽しめる逸材。無事、抽選を突破してくれれば、予想も馬券も左うちわなんだけどなぁ(笑)。 対するジェルミナルは1800メートル戦を2連勝。ペースやレース形態の違うマイルの流れを経験していない弱みを残すものの、前記ブエナビスタと同週の黄菊賞で、同じく上がり3F34秒5を記録。1分48秒7という走破タイムも、底力や「総合力」という観点に立てば、牝馬の中では相当ポイントが高い。 現に前2年の2歳女王ウオッカやトールポピーも、阪神JFの前に牡馬混合の1800メートル戦を経験している。このジェルミナル…エンジンが掛かってからのアクションやフォームは、あのウオッカとダブるところがあるよなぁ。 さて、ウオッカの名前が出たところで、お次は角居厩舎。3年連続の阪神JF制覇を目指して、今年はミクロコスモスがスタンバイしている。 初陣の東京マイルは、前半1000メートルが63秒3という超スローペース。走破タイムは1分36秒7と平凡だったが、ラスト3F11秒2→10秒8→11秒4(33秒4)という猛烈なラップを制した瞬発力は非凡だ。 ちなみに、そのときの2着カウアイレーンは次走の東京芝1600メートル戦を1分34秒7の2歳レコードで圧勝。それを物差しにしても、ここまで挙げた3頭は相当に強いぞ! 赤松賞で2勝目を挙げた国枝厩舎のダノンベルベールは、阪神JFを目標に早々と栗東入り。秋華賞馬ブラックエンブレムも同じように栗東に滞在して結果を出したが、元祖に近いのは国枝サン。当地での牝馬の仕上げも、ある程度熟知していることだろう。ただ、赤松賞は芝1600メートル1分36秒1と、キャリアの割に時計が平凡。根本的な能力において、前記三頭に劣るのではないか。 ステップレースのひとつであるファンタジーS組は、1F延長でワイドサファイアが狙い目となるのだろうが、主戦の福永クンはジェルミナルをチョイス。同レースの勝ち馬イナズマアマリリスや3着のアディアフォーンも含め、1400メートルを経由してきた組は、たとえ時計が優秀であろうとも、ブエナビスタあたりとは、格や将来性が少し違うような気がする。いずれは、より短距離ベースのスプリンターへと特化していくのかもしれない。
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レジャー 2008年12月08日 15時00分
阪神がわりで明暗分かれた JCダート カネヒキリが王座復権
装い新たに今年から阪神競馬場に舞台を移して行われた「第9回JCダート」(GI、ダ1800メートル、7日)は、4番人気のカネヒキリが2005年以来となる2度目のJCD制覇を成し遂げた。勝ち時計は1分49秒2(良)。2着には7番人気の人気薄メイショウトウコンが突っ込み、1番人気ヴァーミリアンは3着に終わった。幅員の狭さ、短い直線などの“特殊性”をはらむ阪神のダートコースで際立ったのは位置取りの有利不利。東京時代とは違い、鞍上の“技”が問われる一戦に様がわりした。 カネヒキリが見事、ダートの頂上決戦で復活劇を演じてみせた。 好発を切り、道中は4、5番手をキープ。そして、3角過ぎでインにもぐり込んだ。結果的にこれが吉と出た。逃げた外国馬のティンカップチャリスが直線でフラつき、外に出したカジノドライヴなどが不利を被った。 一方、カネヒキリは運も手伝い、前がポッカリとあく。後はルメール騎手の“叱咤”に応えるだけ。メイショウトウコンの猛烈な追い込みをアタマ差しのいで、2005年以来となる2度目のJCダート制覇を飾った。 先月のエリザベス女王杯(リトルマポーラ)に続き、またしても自身の判断がピタリとハマッたルメールは「スミイセンセーがきちんと仕上げてくれた。スタートが良かったし、スペースがあいたので、そこをうまく使えた。短期間で2つもGIを勝つなんて滅多にないからね。ベリーハッピーだよ」としてやったりの表情。 一方、角居調教師は「一時は引退を考えた馬なので、今日は素直に感動した。よくぞ復活してくれた、という感じ。鞍上には『好きなように乗ってくれ』とだけ伝えた。ルメールで、ここ一番を迎えられたことが最大の勝因だろう」と鞍上の“腕”を手放しで賞賛した。今後については「脚元と相談して決めたい。海外挑戦? 迷惑をかけたくないので、国内に専念すると思う」と、一戦一戦が勝負となる愛馬の境遇をおもんばかり、手堅くいく方針だ。 それにしても、右前脚の屈腱炎を発症し、2度の手術をした“元王者”にダートの最高峰レースを簡単にさらわれるようでは、現有勢力もだらしがない。これでは新旧交代どころか、“旧新交代”である。 また、まぎれの少ない東京から、小回りの阪神に舞台を移したことで、コース取りの有利、不利がかなりのウエートを占めることを今回のレースが如実に示した。関西のファンには願ってもない“衣がえ”が、日本最高峰のダートレースの権威を薄くしてしまった…といったら言い過ぎだろうか。
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レジャー 2008年12月08日 15時00分
クイーン賞 南関東にユキチャン再び“降臨”
今春の関東オークス(JpnII、川崎2100メートル)を1秒7の大差で逃げ切り勝ち。白毛馬として史上初の重賞制覇を記録したユキチャンが、10日の船橋メーン「第54回クイーン賞」(JpnIII、1800メートル)で2度目の重賞制覇を目指す。 関東オークス以降は、JDDの競走除外でケチがつき、クイーンS9着、シリウスS8着、そして、秋華賞は17着ブービーと散々。しかし、ここにきて調子は再び上昇中だ。 事実上の本追い切りとなった1週前には、美浦ポリトラックコースで2頭併せを敢行。5F62秒5→48秒6→35秒7→12秒0(一杯)を計時、パートナーに1馬身2分の1先着と、豪快なデモンストレーションを披露した。 越智助手が「時計が速すぎて、逆に反動が出ないか心配」とうれしい悲鳴をあげれば、ケイコ役の二本柳騎手も「凄くいい動きでした」と満面に笑みを浮かべた。 今回は中央に比べて、相手関係もグッと樂になる。「自在に動けるのでハナにはこだわらない。ヨーイドンの瞬発力勝負にならなければチャンスはある」と越智助手は復権を誓っていた。