-
社会 2016年05月21日 16時00分
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第174回 安倍政権は『外国移民推進政権』である
もはや安倍政権と自民党は、隠すこともなく「外国移民」を推進し始めた。 現在の日本は少子高齢化が原因で、生産年齢人口(15歳-64歳)の総人口に占める割合が下がってきている。バブル期に70%だった生産年齢人口比率は、今や60%だ。すなわち、今後のわが国では、人手不足が深刻化していくことが確実なのである。 素晴らしい話だ。経済成長とは、人手不足環境下における生産性向上(生産者一人当たりの生産量を増やすこと)以外では起きない。高度成長期の日本も、超人手不足であった。当時の日本の政治家や経営者は、外国移民の受け入れではなく、生産性向上のための設備投資、公共投資、人材投資、技術開発投資により人手不足を解消した。 投資拡大で生産性が向上すると、GDP三面等価の原則により「生産者一人当たりの所得」も増える。実体経済は「生産=需要=所得」なのだ。生産性向上こそが、国民を実質的に豊かにする。 豊かになった高度成長期の国民は、消費や投資を増やした。結果、企業や生産者の仕事が激増し、またもや人手不足。さあ、どうするか。もちろん、生産性向上あるのみだ。 と、高度成長期に「人手不足+生産性向上」という資本主義の王道を突き進み、わが国は世界第2位の経済大国に上り詰めた。そして今、生産年齢人口比率の低下により、日本国は再び経済成長率を高める“絶好のチャンス”を迎えようとしている。 そのチャンスを、安倍政権や自民党は外国移民受け入れでつぶそうとしている。 安倍総理は、4月19日の産業競争力会議において、 「第4次産業革命を担う優秀な人材を海外から呼び込みたいと思います。このため、永住権取得までの在留期間を世界最短とします。『日本版高度外国人材グリーンカード』を導入します」 と、語った。 第4次産業革命とは、まさに人手不足を生産性向上で補うための技術開発投資になる。日本が第4次産業革命を推進するべきという主張は正しいのだが、なぜそこで「永住権取得」の話が出てくるのだろうか。 断っておくが、筆者は別に第4次産業革命をすべて日本独自の技術で成し遂げるべきなどと言いたいわけではない。優秀な人材や技術を外国から招くのも大いに結構だ。 ただ、それと「永住権取得」は全く結び付かない。そもそも永住権取得が外国人の来日の条件だとするならば、現時点で90万人も外国人労働者がわが国で働いていることについて説明がつかない。 永住権取得までの在留期間が長かろうが、現実に外国人労働者の数は増え続けている。安倍総理の言からは、「わが国が永住権取得までの在留期間が長いため、外国人労働者が働けない」という印象を受けてしまうが、現実を無視している。 要するに、安倍政権は端から「外国移民を推進したい」という目標を持っているのである。とはいえ、外国移民受け入れ政策は、国民の反発を買う。だからこそ、第4次産業革命にかこつけ、永住権の話を持ち出しているにすぎない。 そもそも意味不明なのは、第4次産業革命はサービス産業の生産性を高め、わが国が、 「外国移民に頼らずとも、国内のサービス業の需要を満たすことができるようにする」 ことを目的に推進されるべきなのだ。外国移民の受け入れを回避するための第4次産業革命までもが、移民推進に活用されている。 姑息である。 姑息といえば、筆者が「亡国の特命委員会」と呼ぶ自民党の労働力確保に関する特命委員会は、人手不足のため労働力が必要な分野に外国人労働者を受け入れるべきとの提言を、政府に提出しようとしている。提言では、わざわざ「移民政策ではない」とデマゴギーが明記され、さらに木村義雄委員長が「移民」について、 「入国のときから永住を許可されて入国する人」 と、勝手に定義を変更してしまった。 国連により、移民は「出生あるいは市民権のある国の外に12カ月以上いる人」と定義される。というわけで、現在の安倍政権や自民党が推進している「外国人労働者受け入れ政策」は立派な移民政策なのだ。 現実に移民政策を推進していながら、「移民の定義」を変更することで、移民政策ではないと強弁しようとする。姑息、以外に表現しようがない。 先に述べた「亡国の特命委員会」は4月26日の初会合の講師として、モルガン・スタンレーMUFG証券チーフ・アナリストのロバート・フェルドマン氏を招いた。フェルドマン氏はロイターの取材に対し、 「日本政府は、実質的な移民政策に向かっている。『移民』という言葉には慎重だが、優良な住民となる可能性の高い、定住を希望する外国人を受け入れたいと思っている」 と指摘したが、その通りである。 日本政府は、実質的な移民政策にまい進している。もっとも、木村委員長の姑息なレトリックからも分かる通り、安倍政権や自民党は「移民政策」を推進していると有権者に思われるのは嫌なようである。 というわけで、安倍政権や自民党が「移民推進」をしているという現実を、できるだけ多くの国民が知るべきなのだ。 わが国が、「日本国民の日本国家」として生き延びられるのか、正念場を迎えようとしている。現在の日本が外国移民を大量に受け入れると、日本人労働者は外国人労働者と過酷な「賃金切り下げ競争」を強いられる。実質賃金はさらに下がり、国民は貧困化していく。また、第168回で解説したが、資本主義経済において、経済成長に必要なのは「ヒトを増やす」ことではない。生産性向上のため、資本や技術におカネを投じることだ。 産業革命後の資本主義の世界では、生産量は「ヒトの量」ではなく、生産性向上のための投資に依存している。生産性こそが、すべてを決する。 「亡国の特命委員会」の木村委員長をはじめ、日本で移民推進をしている政治家は資本主義の基本すら理解しておらず、発想が300年前に退化してしまっている。 国家を守り、国民を守り、さらには経済成長を達成するためにも、日本は外国移民を受け入れてはならない。みつはし たかあき(経済評論家・作家)1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
-
芸能ネタ 2016年05月21日 15時59分
テレ東「ワールドビジネスサテライト」に出演の北村まあさアナの人気が上昇中!
“まあさ”といっても、高橋真麻アナのことではない。最近、“もう一人のまあさ”とも称されるようになったフリーアナ・北村まあさ(28)の人気が上昇中だ。 北村アナは4月4日より、テレビ東京の経済情報番組「ワールドビジネスサテライト(WBS)」(月〜金曜午後11時〜11時58分)の名物コーナー「トレンドたまご」で、3月まで担当していた大澤亜季子キャスター(フリー)の降板に伴い、月〜水曜のリポーターとして奮闘している。木金曜は相内優香アナが担当している。 北村アナは88年5月19日生まれ、神奈川県横浜市出身。中学から大学までの10年間、バレーボール部に所属していた体育会系で、「体力と根性には自信あり」と自称。成城大学文芸学部芸術学科を卒業し、11年4月に日本テレビ系列のテレビ金沢に入社。1年目より、同局の看板情報番組「となりのテレ金ちゃん」に出演。14年からは同番組のMCを務め、石川県下では一躍人気者となった。15年10月で、惜しまれながらも同局を退社し、フリーに転向。同年11月より、生島ヒロシが代表を務める「生島企画室」に籍を置いた。この度、フリー転身半年にして、念願のビッグチャンスをつかんだ。 女子アナ・ウォッチャーのA氏は「わずか4年半でのフリー転向は早い気もしますが、もともと関東出身で、里心がついたのでしょうか…。『トレたま』は、あらゆるジャンルの斬新な商品や技術をリポートする名物コーナー。北村アナは愛くるしいキュートなルックスの持ち主で、まさに体当たりのリポートが好評。早くも番組の人気者となりました。年齢的にもまだ若く、これからが楽しみなフリーアナです」と語る。 地方局出身とあって、全国的な知名度はまだまだだが、「WBS」をきっかけにして、飛躍を遂げてほしいものだ。(坂本太郎)
-
アイドル 2016年05月21日 15時40分
ぱるるも祝福! 9代目ゼクシィCMガールに吉岡里帆が就任
AKB48の入山杏奈、柏木由紀、加藤玲奈、島崎遥香、横山由依が20日、結婚情報誌「ゼクシィ」新CM発表会に出席。CMソング「しあわせを分けなさい」を担当することや、同曲の歌唱メンバーを6月18日の「AKB48選抜総選挙」の結果決定することを発表した。イベントではゼクシィ9代目CMガールに、連続テレビ小説「あさが来た」の田村宜役で話題となった吉岡里帆が起用されることも発表され、その吉岡と相方の戸塚純貴も登壇した。 今回のCMソング決定について横山は「すごく光栄なことだと思いました。先日、AKB48を卒業したばかりの元メンバーの結婚式に行ってきたんですけど、そこでゼクシィの過去のCM曲が流れていて、すごく感動したので、今回歌わせてもらうことになって、まだメンバーは誰が歌うかわからないんですけど、この曲も結婚や恋愛の定番ソングになったら嬉しいなと思いました。自分もメンバーに選ばれたい」とコメント。 柏木も「ウエディングソングは幸せで縁起のいいもの。(選ばれて)ぜひそこに乗っかりたい」と選抜選挙に意欲を見せると、「わたし自身も結婚願望があるので、この曲を歌うことで縁かつぎが出来たらいいな」とにっこり。入山も「いつか自分の結婚式で流したい。歌えることになったら優しい気持ちで歌いたい」、加藤も「『しあわせ』がキーワードの曲。みんなに幸せを届けられるように歌えたら。選挙を頑張りたい」とそれぞれに心境を明かした。 島崎のほうは現在、ゼクシィ9代目CMガールの吉岡とドラマ「ゆとりですがなにか」で共演中。広瀬すずはじめ、そうそうたるメンバーがつとめてきたゼクシィCMガールを射止めた吉岡を改めて祝福し、「いつも先生姿で見ているので、ウエディングドレスを着ているのを見て、可愛いなって、素敵だなって思いました」とエール。その吉岡のほうは今回の起用について「夢を見ているような気分。8歳の時にウエディングの撮影をさせてもらったことがあって、それがゼクシィ。縁を感じます」と嬉しそうにコメントすると、結婚についても「すごく憧れます。すごく幸せだろうなと思いますし、わたしもいつか本物を見つけたいです。相手は温かくてユーモアのある人がいいな」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)
-
-
芸能ネタ 2016年05月21日 15時30分
ついにマスコミに不満を爆発させた片岡愛之助
3月に女優の藤原紀香と結婚し2ショットの結婚会見を行った、歌舞伎俳優の片岡愛之助が記者に不満をぶちまけた様子を、発売中の「フライデー」(講談社)が報じている。 同誌は今月中旬、紀香とともに都内の高級中華料理店で関係者との食事を終えた後の愛之助を直撃。すると愛之助は虫の居所でも悪かったのか、記者が乗る車に歩み寄り「オイ、何してんだ!」とすごんだという。 中華料理店に行く前、愛之助は産婦人科に行った紀香をピックアップ。そのことを聞くと、妊活ではなく定期健診で訪れたことを明かし、「だいたい、妊活、妊活って何なんだよ。子供なんて自然に授かるものやろ!」と子づくりについて持論を展開。妊活についての記事に紀香が反論しブログで炎上したことについては、「(記事が)ふざけんなってカンジや。ブログで反論したらまた炎上したりして…カンベンしてほしいわ、かわいそうやろ?」と紀香をかばったというのだ。 「もはや紀香はブログの炎上が当たり前で“サンドバッグ状態”。そんな状況に愛之助が業を煮やしていたようで、ついに記者に対して不満を爆発させてしまったようだ。ぶちまけてすっきりしたのでは」(芸能記者) さらに、特に紀香の妊活に対してはナーバスになっているようだ。 「3月の結婚会見、愛之助は2人の子供について『養子でもかまわない』と発言。それに対して紀香ははっきりと“子づくり宣言”し、愛之助は苦虫をかみつぶしたような表情だったという。元ホステスの女性との間に認知した子供がいるため、そちらに配慮して発言したのに、紀香がお構いなしだったからイラついたようだ」(同) もはや、ブログの炎上と“梨園の妻デビュー”の時期ぐらいしか話題にならない紀香。少しは愛之助の胸中を察した方がよさそうだが…。
-
ミステリー 2016年05月21日 15時24分
あっ! 子供の霊が墓地の中から? 正体は一体?
怪談でよくある展開に、子供や学生のもとに同年代の子供の霊が現れる、というものがある。幼くして亡くなった子供が、自分と同じくらいの歳の子供を見つけ、懐かしさや寂しさから一緒に遊ぼうと思い、出てきてしまうのだ。 怪談だけではなく心霊写真でもよくある話のようで、子供の横にその場にいなかったはずの子供の姿が写り込んでしまった写真は非常に多い。 この手の話は昔からよくある事だったようで、1946年にもこのような写真が撮影されている。 こちらの写真はオーストラリアはクイーンズランド州の墓地にて撮影されたものだ。写真の真ん中には石造りの白い墓があるが、その傍らに小さな女の子の姿が座っている姿がはっきりと写し出されているのだ。 この写真を撮影した人物であるアンドリュース夫人は、この日彼女の娘の墓参りに訪れていたという。彼女の娘のジョイスは1945年に17歳という若さで亡くなってしまった。夫人が娘の墓をカメラで撮影したのだが、現像してみた所、楽しそうに座ってカメラの方を見る小さな女の子が写っていて驚いたのだという。 あまりにはっきり写っているため、この写真は二重露光などを用いたトリックではないか、実際の女の子を座らせて撮影した写真との合成ではないか等と様々な推測が出た。しかしアンドリュース夫人は、撮影時には周囲に子供はいなかったし、亡くなった自分の娘が幽霊となって出てきた訳でもないだろうと答えたという。彼女の娘が小さかったときの姿とは違っていたし、もし母親の前に現れるとしたら亡くなった当時の、17歳の姿で現れるだろうと思われたからだ。 なお、この写真に関しては1990年代にオーストラリアの超常現象研究家トニー・ヒーリー氏が追跡調査で墓地に出向いた所、ジョイスの墓の近くに小さな女の子が埋葬された墓を発見したという。 この写真に写ってしまったのは、その近くに埋葬されていた女児の霊だったのだろうか。ジョイスを姉のように、アンドリュース夫人を母のように慕って現れたものだったのだろうか。この写真の真相はまだ解っていない。文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所
-
-
レジャー 2016年05月21日 15時15分
ドキドキスポット大全(10)〜脱出ゲームに通う男〜
稲田裕也(仮名・24歳) よくテレビで、クイズやなぞなぞを芸能人が解いていく番組がありますよね。僕はそれを見ているとほとんど正解がわかっちゃいます。昔からそういうのが得意で、頭が柔らかいんですよね。 そんな僕にピッタリなスポットがリアル脱出ゲームです。リアル脱出ゲームとは定期的に開催されているイベントで、ある部屋に様々なアイテム、暗号、パズルが隠されており、そこで参加者は暗号を解いて、制限時間内に脱出するというゲームです。 例えば男2人で参加した場合、その現場で出会った女性2人とチームを組んで謎を解くという流れになることがあります。そうなると、たとえ見知らぬ男女であっても、相談していくうちに互いの親密度がどんどん上がり、連絡先を交換するのは容易な状況となるのです。また僕は謎解きが得意ですから、そこで答えを導き出すだけで女性から「すご〜い」と褒められ、モテにも繋がるんですね。 なので街でナンパしたり、一般的な出会いの場所へ行くよりも、リアル脱出ゲームへ参加した方が女性と繋がれる可能性は高いと思います。(取材/構成・篠田エレナ)
-
社会 2016年05月21日 14時00分
伊勢志摩サミット効果ナシ! 不満溜まる真珠養殖業者
5月26、27日開催の伊勢志摩サミットが目前に迫っている。舞台となる三重県志摩市の賢島は、真珠の養殖で知られる英虞湾に浮かぶ人口約130人余の小島だ。 三重県はサミット開催の経済効果を全国で約1071億円(県内分は480億円)との試算を明らかにしている。県や市、地元観光業界などのサミット効果への期待は高まっているが、実際はどうなのか。 「志摩市界隈では、各店舗が語呂合わせで『3310円(サミット)』サービスを提供しています。真珠専門店『イワジン真珠』では、真珠のピアスとアンクレット・ブレスレットのセットを売り出していますし、地元鮮魚店では、地魚など水産品セットを、あるペンションは限定ながら『伊勢志摩サミット開催記念おひとり3310円カップル素泊プラン』など。しかし、今回のサミット警備は“見せる警備”ですから10メートル間隔に1人ないし2人のお巡りさんがいる。記念撮影しても絶対に写り込んでしまうほどです。それより何より3310円の商品やサービスは、残念ながら警察官には縁遠いものばかりなのです」(地元民) 最も打撃を受けているのは、繁忙期を迎える真珠の養殖業者だろう。地元記者が声を潜めて言う。 「最盛期の5月は養殖場に船を海に出して台風の準備や貝の状態管理をしなくてはならないのですが、21日からは出港停止になるのです。2時間交代で1日12回の巡回があるのは安心ですが、海辺の小屋で作業していても、何となく仕事に集中しづらいとこぼしていました」 宿泊施設を満杯にしてくれる警備関係者には“ブタに真珠”ということか。
-
社会 2016年05月21日 13時00分
舛添降ろし加速! 橋下徹が「都知事候補」筆頭に躍り出た(1)
家族旅行代に政治資金を使うなど税金へのたかりっぷりが明らかとなった舛添要一東京都知事が、もはや火だるま状態だ。5月13日の記者会見で「一部返金する。説明責任は果たした」と開き直ると、都には1万件を超す苦情電話が殺到。最大与党、都議会自民党も“舛添降ろし”の腹を固め、6月1日からの都議会本会議は大荒れ必至だ。そんな中、橋下徹前大阪市長(おおさか維新の会法律政策顧問)が、虎視眈々とポスト舛添を狙い始めたと囁かれ始めている。 「もう政治は卒業」と宣言し、大阪市長を降りたばかりの橋下氏が今度は都知事!? そんな無節操なことはあるはずがない−−。そう思う読者も多いはず。しかし、舛添氏の疑惑が週刊文春により報じられ、批判の声が一気に高まり始めた11日前後から、おおさか維新の周辺が俄かに動きが慌ただしくなったのは事実。 その裏事情を在阪記者がこう説明する。 「どうやら、馬場伸幸幹事長とその周辺が、舛添氏の辞任は必至と見て都知事選があると想定。橋下氏出馬への準備と説得に向け、急ピッチで動きだしている」 背景には、おおさか維新が抱える悩みが大きく反映している。 全国紙記者が解説する。 「昨年11月、橋下氏の辞任を受けての大阪市長選で、おおさか維新が推した吉村洋文氏が約60万票を獲得。自公の推す柳本顕氏を20万票近く離しブッチギリで当選した。しかし、いまだスター不在で、どうにも党勢が伸びないのです」 NHKの世論調査(5月9日)でも、自民党37%、民進党8.2%、公明党3.7%、共産党4.1%に対し、おおさか維新はわずか1.3%。 「おおさか維新は2月に夏の参院選に向け選挙区3人、比例区6人の候補を擁立し、さらに随時、公認候補を増やしていくつもりだった。ところが、その試金石ともなる4月末投開票の宮崎謙介氏の辞任に伴う京都3区補欠選挙で森夏枝氏を擁立したが、民進党の泉健太氏に4万票も差をつけられ敗北。これに松井一郎大阪府知事や馬場幹事長は、なんとか打開策の仕掛けをしないと維新は崩壊すると、慌てふためいた」(同) その仕掛けの一つが、河村たかし名古屋市長との連携だ。 「松井知事は名古屋での支持基盤拡大のため、河村氏が率いる減税日本と、おおさか維新の合流を持ち掛けた。ところが河村氏から、名古屋は“名古屋”好きが多いので『おおさか維新』の党名では無理と、ソデにされたのです」(前出・在阪記者)
-
その他 2016年05月21日 12時00分
【不朽の名作】夏目雅子の演技が光る「時代屋の女房」、でも2役って意味あったのか
『時代屋の女房』(1983年公開)は、東京・品川区大井の骨董品屋を舞台とした村松友視著の同名小説が原作となっている。時々とある役者の演技がストーリーより強烈に残る作品というのがあるが、同作もそのパターンにあてはまる。ヒロインの真弓を演じる夏目雅子のための映画のようなのだ。 作品のジャンル的には喜劇となっているこの作品だが、序盤に渡瀬恒彦演じる安さんの骨董品屋に真弓が猫のあぶさんと転がり込む所から、ファンタジー作品のような印象を受ける。真弓が正体不明な女性であるということも影響しているが、夏目の存在感そのものが、異世界からやってきたようなのだ。もう女神か天使か妖怪かというほどに。開始数分で脈絡もなく登場し、いきなりベッドインという唐突さも、神話で女神と出会った英雄が神聖性を授けられる時によくやる展開だ。もっとも、安さんは普通の古物商のおじさんだけど。骨董品店が真弓のおかげで繁盛しているご利益はあるようだが。 ビクター犬ことニッパーの置物や蓄音機など、骨董品屋の小道具なども、真弓のミステリアスさを際立てる。いかにもな下町人情にあふれる古今東西の異物の中に、さらに異質な真弓が立っているのだ。冒頭に唐突に現れて「なみだ壺ってどうやってつかうのかしら」のシーンが印象的だ。ちなみに、このなみだ壷、同作用に考案されたもので、戦地や遠方に行った夫を思って妻が涙をためるペルシャもしくはトルコで使われていた壷という設定になっている。全く架空なものだと思っていたが、最近放映された『海難1890』で、オスマン帝国のエルトゥールル号の船員が妻の涙をビンにおさめて航海に向かっていたので、完全に創作という訳でもないようだ。 この作品、真弓と他の街の住人のギャップが楽しい。ちゃんと下町の素朴さの中で地に足のついている生活を送る住民ばかりなのに、色恋となると、とたんにダメダメになってしまう、どうしょうもなさが笑いを誘う。その中で唯一人間的な色恋の問題を超越してそうな真弓がいることで、その対比でより個々のキャラが際立つ。感覚的に男はつらいよシリーズの下町にマドンナ役のキャラが居付いた感じだ。同作が、男はつらいよシリーズに関わりのある森崎東監督のものであることも影響しているだろう。下町の人々それぞれが、活き活きしている。暗い過去も持っているキャラもいるのに、そのことを過度に感じさせないので、いい意味で、全体的にゆるい空気に仕上がっている。 ちなみに夏目はこの作品で2役を演じている、真弓が理由も告げずに時代屋からいなくなると出てくる、カーリーヘアーで東北出身の美郷がそれなのだが、始めは真弓の変装なのではと勘違いするほどだ。話が進むと別人だということがわかるのだが、この2役の意味がいまいちわからない。性格が本質的に同じ人物だと伝えたかったのだろうか。はたまた真弓を超越者という位置づけにして、別の姿でイタズラを働いていたと思わせるように誘導したかったのだろうか。その線は、安さんが、真弓の情報を聞きつけ東北に向かった際に、美郷の婚約相手であるという鈴木健一(平田満)が登場するので薄いだろう。もしかすると、出演時間的な契約の都合でそうなったのか、狙いはよくわからない。一応、安さんと鈴木の勘違い会話で、笑いを際立たせるために役立っているような気はするが、それでも、必要性をちっとも感じない。 後半は、若者とだけ役名では表記されている、沖田浩之の演じるキャラが重要になってくる。最初、この若い男と一緒に消えたということで、真弓が安さんを捨てたというミスリードを誘うのだが、そのことが違うことが後々明らかとなっていく。とある理由で死のうと思っていた若者を助けるために真弓は動いたのだ。この辺の動機もどこか浮き世離れしており、さらに真弓という人物の神秘性を煽る仕掛けとなっている。普通ここまでぶっ飛んだことをされれば、さすがに別れそうなものだが、安さんもしっかり待っているあたり、結構男女の色恋を超越した人物なのかもしれない。自分のためか、猫のあぶさんのために帰ってくるのかわからない女をよく待つものだ。真弓に悪意があれば、破滅人生一直線だぞこれ。 そういった、人間の色恋を超越した部分で愛を与える真弓というキャラに、夏目が文句のつけ所もないほどに合っている。キャストが変わった『時代屋の女房2』(1985年公開)は同作と比べるとそのミステリアスが完全になくなってしまっている所をみると、この作品はやはり夏目ありきの作品だったのだろう。もしかすると、夏目が若くして急性骨髄性白血病で亡くならなければ、この作品は「男はつらいよ」シリーズのように長期シリーズ化もあったかもしれない。コメディー要素も抑えつつ、真弓のひとりだけ神話の住人とも思える、突飛な行動にスポットを当てる方向に変化しながら。(斎藤雅道=毎週土曜日に掲載)
-
-
その他 2016年05月21日 12時00分
60年に1度の大チャンス! 四国お遍路の旅「丙申」×「閏年」×「逆打ち」でご利益5倍(1)
全行程およそ1460km、365里にも及ぶ四国八十八カ所の霊場を巡る『お遍路』の旅。今年は五輪イヤーでもある“閏年”だが、実はこの年に『逆打ち』をするとご利益が3倍、4倍になるという言い伝えがあるのだ。逆打ちとは88番札所から1番札所へと逆に巡る歩き方のことで、閏年は通年の数倍のお遍路さんが寺巡りをすることでも知られている。 「なぜ逆打ちをするとご利益があるのか。それは、お遍路の途中でお大師(弘法大師空海)に出会える、という言い伝えがあるからです。お大師は1番から順番に回っていますから、どこかで必ず出会うということなんですね。四国遍路の始まりとして衛門三郎という人物の伝説があります。衛門三郎は天長年間の頃の豪農でしたが、ある日、訪れた托鉢僧をお大師とは気が付かず、無礼を働いてしまいます。その懺悔の気持ちから、後に四国巡礼の旅に出たのですが、20回巡礼を重ねても一向にお大師と出会えませんでした。そこで今度は逆に回ることで、とうとう出会うことができたのです。これが832年(天長9年)の閏年だったことから、閏年のお遍路はご利益が3倍、4倍になると言い伝えられてきたのです」(NPO法人『遍路とおもてなしのネットワーク』事務局長・宍戸さん) さらにもう一つ、逆打ちで弘法大師に巡り会えたという伝説が60年に一度の丙申(ひのえさる)に当たるということで、まさに丙申の今年が一生に一度のビッグチャンス「ご利益アップで5倍!」ともいわれているのだ。 では、実際にお遍路をする場合、どのような方法で巡ったらいいのだろうか。お遍路というと一般的には“歩き遍路”を思い浮かべる人も多いだろう。歩き遍路は通し打ちと呼ばれる基本のルートで巡ると、前述したように約1460キロメートルもの長い道のりとなる。早い人で1カ月〜1カ月半、普通の人でも2カ月程度は掛かる長丁場になるので、一般的なサラリーマンにとっては現実的な巡り方とは言えない。 「現在、お遍路をする人は年間で約15〜20万人ほど。そのうちのおよそ1割が徒歩です。他の方法としては、自転車、バイク、自家用車などがありますが、最近ではバスツアーで巡る人が主流ですね」(現地案内人) バスツアーでの巡礼とは主に旅行会社が企画したもので、日本全国各地から飛行機や電車などを使って四国までやってきたら、そこからバスで順番にお寺を巡る、という極めて便利な方法だ。閏年の今年は、88番から巡る『逆打ちツアー』を企画している旅行会社も多い。1週間程度の間に一気に88カ所を巡るツアーから、年間数回に分けて巡るツアーなどプランもさまざまだ。 「今年は閏年ということで、逆打ちコースを増やしています。東京、大阪、名古屋など各地から出発し、2泊3日の旅を時期をずらし5回に分けて巡ります。参加者は主に60〜70代の方が多いですが、最近は若い年代の方も増えていますね。費用は1回につき6万9990円からとなっています。4年前の閏年も、前年の8割増になりました。今年も同じように増加を見込んでいます」(阪急交通社広報部)