曲がった事が大嫌いな松平松子(米倉涼子)は、東京国税局・査察部・情報部門(通称ナサケ)である査察第18部門の一匹狼の捜査官。巨額かつ悪質な脱税の疑いがある嫌疑者を内偵し日々奔走している。時に暴走とも思える松子の強引な調査は、嫌疑者のみならず署内をも混乱させ、元ヤンキーの鋭い勘で次々と脱税のシッポを掴んでいく。第2回のお話は、やり手の経営コンサルタント桐島まどか(森口瑤子)とエレベーターで遭遇した松子(米倉)は彼女の身なりと豪華な生活より脱税を疑うが、帳簿は完璧、脱税の疑いをかける要素が見当たらない。失礼な松子の言いがかりにまどか側は国税局を訴えるとまで言ってきたが…。
歌って踊るアノグループも、教養番組で司会をする有名な作家も国税局から脱税を指摘されていたけど、そこに至るまでは松子のような調査員の地道な捜査がある事がよく分かるドラマ。ニュースだけではなかなか分からない、お金持ちがいかにして税金をごまかしているかはとても興味が持てるところね。でもがさがさして男っぽい米倉さんは何か残念な感じ。何気ない感じを装って嫌疑者に近づき暴言はいたり、元ヤンキーって設定がかえって邪魔しているかも。キムタクじゃないんだから、無理して自分を作らなくていいのよ。
何とか脱税のシッポを掴んで松子が嫌疑者を追徴課税に追い込むところはスッキリ。飛んだり跳ねたり、いろんな表情で松子を演じる米倉には悪いけど、ヤンキー時代の子分でクリーニング屋の友也(瀬戸康史)が変装して調査に協力するシーンや、高卒ノンキャリアの日野(勝村政信)のつぶやきなど、ギャラお安めな地味キャストの登場シーンが意外に面白かったりして。ドラマって、スケールが大ききゃいいってもんじゃないのね。(チャッピー)