そこで国土交通省は、来年4月以降、初めて地名の右側にある「分類番号」にアルファベットを導入する方針を決めた。パターンを増やして「希望ナンバー制」を残そうと動いたのである。
番号枯渇が起きた原因は他にもある。実は落語に登場する『へ931(くさい)』というナンバーは存在しない。つまり“へ抜き”にも問題があるのだ。
「希望ナンバー制により、各地域で多少異なりますが、4000円程度を払えば好きなナンバーが買えるようになりました。同制度をやめれば問題は解決するのですが、これは管轄する国交省陸運局にとって貴重な収入源なのです。それと、ナンバープレートには四文字のひらがな『お』『し』『ん』『へ』は使われない。理由は『お』は『あ』と形が似ていて誤認されやすい。『し』は事故死を連想させる。『ん』は発音しづらい。『へ』は文字通りオナラを連想させるから。“おしん”は理解できても『へ』は理解できませんよね」(自動車ジャーナリスト)
「へ〜」と感心している場合ではない! 「お」を使わない理由は「あ」と似ているからと国交省は言うが、「は」に似ている「ほ」は使われている。また「ん」が発音しづらいといっても、同じく発音しづらい「を」は使われているなど、おかしいことだらけなのだ。
「ナンバープレートには欠番もある。下二桁が『○○42』や『○○49』は割り当てられていません。前者は『死に』、後者は『死苦』または『轢(ひ)く』だからです。ただ、『4219』や『4256』は、上二桁が42、49のナンバーは欠番ではないため、欠番にはなっていません」(同)
「777」(スリーセブン)や末広がりの「8」のゾロ目と同じくらい「へ」の「931」はイケていると思うが…。