16日、合成麻薬MDMAを所持したとして逮捕された沢尻容疑者。以降、濃姫役で出演予定だった2020年NHK大河ドラマ『麒麟がくる』が降板となったり、WOWOWで放送予定だった沢尻容疑者出演映画『食べる女』の放送が中止になったりなど、作品の“お蔵入り”が相次いでいる。
こうした状況の中、ネット上では署名サイト「Change.org」で、『麒麟がくる』の収録分を予定通り放送することを求める動きが活発化。21日朝時点で署名は3万人を突破し、大きな話題となっているが――。
「現在、沢尻容疑者の代役の選考は進んでおり、『麒麟がくる』がそのまま放送されることはまずないでしょう。しかし一方、ネットで沢尻容疑者主演作の人気が高まっていることは、今後芸能界が変わるきっかけになるかもしれません。というのも、外資系VODは基本的に俳優の逮捕があっても作品の配信中止という対応はしないことから、ユーザーが逮捕をきっかけに不祥事俳優の出演作を視聴することもあり、そうした現象が相次いだことで今回、沢尻容疑者の主演作が『人気急上昇作』となったことは間違いありません。逮捕されても需要があるとなると、お蔵入りすることがむしろ反感を買うことに。今回のように、放送直前のタイミングでの不祥事も、降板させることなく、放送される日が近いうちに来るかもしれません」(芸能ライター)
とは言え、冷静な声もあるという。
「民放で作品がお蔵入りになるのは、スポンサーに配慮していますが、今回の大河ドラマはNHK。『スポンサーいないんだから放送すればいいじゃん』といった指摘が上がっていますが、実は一説には、お蔵入りにすることで、賠償金の計算がしやすくなるとも言われています。『麒麟がくる』の場合、すでに10話分の撮影を終えており、そのまま放送するとなるとその分のギャラを支払わなければならないことにもなり、その後の賠償額の計算が複雑に。ネットからも、『大きい賠償額払わないと、自分がやったこと自覚できないと思う』『ほかの薬物やってる芸能人への牽制になる』という声も聞かれています」(同)
多くの人が疑問を抱いている作品のお蔵入り。果たして、いつかこの慣例が変わるときが来るだろうか――。