そうした中、文在寅韓国大統領が進める財閥解体構想も伴って、新年早々またまたロッテに身売りの情報が囁かれている。
球界首脳によれば、今回の判決によって、ロッテの球団経営に影響が出る可能性があるという。'04年に西武の堤義明オーナーが有価証券報告書の虚偽記載問題の責任を取り、退任した前例があるからだ。
「ロッテグループの体質改善、スリム化は避けられず、日本と韓国で事業展開するロッテは生き残りをかけて、赤字セクションの千葉ロッテ売却を含めた整理を加速させるでしょう。毎年ロッテに20億円近く補填し続けてきた本社は、年々フェードアウトし、球団売却の機を窺ってきました。今回の判決が持つ意味は大きい」(経済誌デスク)
これまで売却先として囁かれてきたのが、横浜ベイスターズ買収時に名乗りを上げたリクシルと、通販サイト『ZOZOTOWN』を運営するスタートトゥデイ社。だが、昨年末から新たな候補が浮上している。東京オリンピック開催で解体が決まっている神宮球場を本拠地とするヤクルトだ。
新神宮球場が完成するまで本拠地移転が不可避なヤクルトだが、その候補地の中に新潟市や静岡市、浜松市とともに千葉マリンスタジアムが浮上しているのだ。かつて東京ドームに巨人と日本ハムが同居したケースと違い、「ヤクルト・ロッテの合併」が前提だという。
'04年の球界再編で近鉄とオリックスが合併し、オリックス・バファローズが誕生した。1球団減ることで1リーグ制への移行も協議されたが、この時は仙台に楽天が誕生している。
「それと同様、ヤクルトがロッテと合併して千葉に本拠地を移転。そして、例えば新潟に新球団が創設するという構図です。買う方にとっても、中古球団より新球団創設の方がファンを獲得しやすい側面もあります」(スポーツ紙デスク)
今回の判決が球界再編の起爆剤に発展する可能性があるというわけだ。もし、この合併が実現するとなると「監督は古田敦也でどうだ?」という気の早い話題も出ている。