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バラエティ番組で出た“魂のひとこと”(46) 「(仕事の量が)30倍ぐらいになりました」(小峠英二)

 『キングオブコント2012』(KOC)の覇者。獲得した点数は、歴代最高。それまで、テレビ出演がほとんどなかったスキンヘッドの小峠英二と、トークテクニックがまるでない西村瑞樹は昨年、一夜にして運命を変えた。

 9日にオンエアされた『ナカイの窓』(日本テレビ系列)は、“ネクストブレイク芸能人”のくくり。芸人からは、バイきんぐ、さらば青春の光、パンサーの3組が出演した。バイきんぐはKOC優勝、さらば青春の光は同準優勝、パンサーは出待ち率ナンバーワンのアイドル芸人としての、大抜てきだ。

 冒頭で、メインMCのSMAP・中居正広から優勝後の変化を聞かれたバイきんぐは、「(仕事の量が)30倍ぐらいになりました」(小峠)と返答。その飛躍率だけに目を当てれば、超多忙となる。しかし、元の基準値がゼロに等しいため、驚くほどの数字ではない。

 ふたりの芸人としての月収は、KOC優勝までで最高4万円。芸歴16年にしては、惨憺たる数字だった。小峠は週5回の害虫駆除、西村は商品のクレーム処理をするコールセンターのアルバイトで、それぞれ生計を立てていた。優勝以降はもちろん、これまでバイトに費やしていた時間のすべてを、芸人一本に絞ることができている。念願の、スケジュール帳が真っ黒も経験できた。

 『THE MANZAI2011』でHI-Hi、昨年度の覇者・ハマカーン、『R-1ぐらんぷり2012』でスギちゃん、そして昨年のKOCでバイきんぐ。ここ最近は、キャリア10年超えのノーマーク中堅勢が、みずから運とチャンスをつかみ、売れていった。「月収が○倍になった」というドリームトークが、だんだん珍しいことではなくなっている。(伊藤由華)

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