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キャバ嬢が生まれる瞬間(47)〜自分磨きが大好きだった尚美〜

佐々部尚美(27歳・仮名)

 私は美を追求するために自分磨きを欠かすことができない。OLの時から、給料の一部はファッション、美容院、エステなどの自己投資に使ってきた。やっぱいつまでも若くいられるわけじゃないし、美しさを保つためなら、自分磨きにお金を使うことは惜しくないと思う。

 昔から意識が高かったわけじゃない。高校の頃はみんなと普通にファミレスやファーストフード店でたむろして、ジャンクフードばかり食べてた。でもそういう食生活だとどうしても肌が荒れやすいんだよね。だから年齢と共に身体に悪い食材は我慢して野菜中心のオーガニックなものに変更。好きじゃない野菜も好みの味のドレッシングなどを使い、なんとか毎日食べるようにがんばった。また女性ホルモンを活性化させるために、豆乳もよく飲んでる。大好きなチョコなどのお菓子もかなり控えるようになったね。

 あと身に付けるものに関しても昔とは違う。安い物の大量買いはやめて、鞄から靴までブランドものを揃えるように心がけた。化粧品も近場で揃えるのではなく、百貨店まで出向いて、厳選したものだけを買ってる。

 でもそういう生活の中である日思ったんだよね。ここまでがんばっている私をもっと多くの人に見て欲しい。会社の人や、彼氏や合コンで出会う人だけじゃ勿体無い。もっともっと綺麗な私を男の人に知ってほしいって。それで私はキャバクラで働くことを決意した。OLの給料だけじゃ生活費がギリギリという理由もある。だからキャバでもっと稼いで、今よりたくさん自分磨きにお金を使いたかった。

 たしかに美容というものは一度こだわるとキリがない。でも来店するお客さんも、隅々まで手入れが行き届いた女性を求めてるはずだから、絶対に手を抜きたくないんだよね。もう少しお金が貯まったら整形して、どんどん若返りをしていこうと思ってます。

(取材/構成・篠田エレナ)

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