車社会の愛知県では、鉄道網が不便なエリアが多くあり、名鉄線やJR線、地下鉄のラインと離れた地域の住民はかなり不便を強いられた。そのため、『あおなみ線』の果たす役割は大きく、人々の生活の足となった。基本的にインフラは需要予測をおこない、綿密な計画のもと、莫大なお金を使い事業運営をするのだが、第3セクター絡みでは不発に終わることが多い。
残念ながら『あおなみ線』もその他大勢と同じ運命を辿ることになった。名古屋市もかなりの税金を投入して支えるようだが、不況で税収不足が叫ばれる今、どこまで持つのか? 最初の需要予測が甘かったといえばそれまでだが、『あおなみ線』が開業した当時は「愛・地球博」の効果もあり、多くの人が利用したが、それでも赤字運営が続き、有利子負債も年々増加していったそうだ。
今後は人員や経費削減に務めるという流れだが、利用者が少ない駅に対しての対応については未だ正式発表は無い。
『あおなみ線』のホームページを閲覧したが、2010年7/6現在、「ただいま 平常通りに運行しています」との文言の記載はされていたが、経営破綻に関するニュースリリースすらアップされていない。数百億円の税金が投入され、今後も支援をお願いをする立場なら一刻も早い対応が望まれる。
「組織力」のある「スピーディな対応」が出来ないところは長持ちはしない。『あおなみ線』の影響力は運営している当事者がよくわかってるはずだ。
「生活の足」として地域に定着させた以上、足のケガは治療しなければいけない。