'96年の第2戦【東京ドーム】で“ハプニング”が起こった。
7-3とパの勝利が確定的となった9回表、二死無走者でセの打席は松井秀喜(巨人)。するとパの仰木彬監督(オリックス)が、ファンサービスとばかりに同球団のイチローをマウンドに送ったので球場は大歓声。投球練習で144キロのストレートを投げ込み、ヤル気をみなぎらせた。
だが、真剣勝負を主張するセの野村克也監督(ヤクルト)は、「いろいろな考え方があるかもしれないが、格式の高いイベントを冒涜したと解釈した」と、代打に同球団の投手である高津臣吾を送り、結果はショートゴロに…。
多くのファンが期待した“夢の対決”は残念ながら実現しなかったが、今でもこの両監督の采配は賛否が渦巻いている。
★試合結果=パ7-3セ
■まさかのホームスチール!
いろいろなパフォーマンスでファンを沸かせた新庄剛志(日本ハム)が、ここでも主役を演じたのが'04年の第2戦【長野】だった。
3回裏、先頭打者で二塁打を放った新庄は次打者の内野ゴロの間に三進。そして二死後、捕手・矢野輝弘(阪神)が投手・福原忍(阪神)に返球した瞬間、敢然とスタートを切り本塁へ頭から突っ込んでセーフ!
“パフォーマンス男”による球宴史上初の単独本盗!試合も2-1でパが勝ち、2安打とこの本盗がモノをいって新庄はMVPを獲得しニコニコ顔。もちろんファンも大喜びだった。
★試合結果=パ2-1セ
■史上唯一のサイクルヒット
'92年の第2戦【千葉マリン】で主役を演じたのが古田敦也(ヤクルト)。球宴史上ただ1人、サイクルヒットをやってのけたのだ。
この試合、古田は捕手で1番を打ったのだが、初回先頭打者として三塁打を放つと、3回にセンター前ヒット、5回に右翼席へホームラン、第4打席でライトフライに倒れたものの、9回に回ってきた最終打席に見事二塁打を放ち、サイクル達成! セが6-4で勝ち、MVPもゲットした。
賞品の他、もらった賞金は200万円とコミッショナー特別賞100万円。
「みんなから“狙え”と盛んに言われ、本当に打ててホッとした」
古田はうれし涙(?)でメガネを曇らせた。
★試合結果=セ6-4パ