第1シリーズからは、たのきんトリオ(田原俊彦、野村義男、近藤真彦)が誕生。ジャニーズ事務所の副社長である藤島ジュリー景子も、生徒役で出演していた。その後も、狭き関門を突破したジャニーズタレントが続々生まれた。第3シリーズでは、森且行(元SMAP、現オートレーサー)、長野博(V6)。以降も、風間俊介、亀梨和也(KAT-TUN)、NEWS・増田貴久と加藤成亮(現シゲアキ)、Hey!Say!JUMPの薮宏太、八乙女光が、スターへの片道切符を手に入れた。
11年に放映されたシリーズファイナルのスペシャル版では、札付きの不良としてHey!Say!JUMP・岡本圭人が主役に大抜てき。実父で、元男闘呼組の岡本健一も85年に放送された同作のスペシャル版に出ていたため、時空を超えた“父子出演”となった。
これにて、JUMPからは薮、八乙女、岡本が出たわけだが、3人が声をそろえるのは、金八先生のラストシーンだ。クライマックスは、教壇に立った金八先生が生徒たちに贈る、授業という名のメッセージ。噛もうが、脱線しようが、1回の録りきり。教室はいつも、感動の涙に包まれる。
誰もが気になる、このシーンの台本。なんと、金八先生の台詞の欄には、「武田さん、よろしくお願いします」としか書かれていない。10分で終わろうが、40分に長引こうが、武田のさじ加減ひとつ。このシーンの長さに応じて、編集をするわけだ。
第7シリーズの04年、レギュラー回のいいシーンで、携帯電話が鳴るというアクシデントがぼっ発した。以降、出演者は全員、携帯を没収された。
ちなみに、元SMAPの森が合格したとき、木村拓哉と中居正広は不合格にされている。金の卵の発掘は、金八先生の熱弁同様、先が見えないようだ。