素朴な疑問「だんご虫を育てて何がおもしろいのか」。その答えを求めて製造販売元の日本動物薬品(本社=東京都葛飾区、吉田隆一社長)を訪ねると、“巨大だんご虫持参”で丁寧に対応してくれた。
「だんご虫には不思議な特長があるんです。たとえば四角いフンをすることなどあまり知られていません。よーく観察すればほかにもおもしろい発見ができますよ」と話すのは、同社技術開発室のチーフディレクター山根淳一さん(35)。
「ダンゴムシ伝説」は同社の飼育セットシリーズ最新作だ。観賞魚用の治療薬や犬猫用シャンプーを主力商品とする同社は約5年前、カブトエビを育てるキット「エビ伝説」を発売。全国のペットショップなどに年間約6万個を出荷するヒット商品になった。
そこでエビの仲間アルテミアや淡水飼育できるホウネンエビをシリーズ化し、ゼリー状の土壌に巣をつくらせる「アリ伝説」は若い女性にも受けて大ヒット。毎年、シリーズトータル売り上げで前年比110〜120%の伸びを記録する人気シリーズに育ったという。