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麻生首相ブルった!? クーデター警戒“小泉の乱”

 麻生首相が思わずブルった!? 自民党の小泉純一郎元首相らは9日、党本部で「郵政民営化を堅持し推進する集い」を開いた。安倍晋三元首相ら60人が参加する中、小泉元首相は「3年前の選挙がどういう選挙だったか、しっかり思い出してほしい」とあいさつ。小泉構造改革路線を逆行する麻生首相への暗黙のメッセージといえる。党内の不満分子が結集し、“小泉の乱”を仕掛けてもおかしくない雲行きだ。

 “小泉集会”に出席した議員は衆参合わせ60人以上とみられる。
 中川秀直元幹事長と石原伸晃幹事長代理に挟まれて座った小泉元首相は「なにやら不可解な行動をしている方々の多くは、郵政民営化に反対したことを『間違いだった』と誓約書まで書いて復党した」と麻生政権の中枢に入り込んだ“民営化反対組”をけん制。拍手がわき起こった。
 この鳴動に麻生首相は、首筋が一層寒くなったに違いない。11日の衆院本会議では、野党提出の日本郵政グループ各社の株式売却凍結法案が採決される。小泉発言は自民党の凍結「反対」方針を確認するものだった。

 麻生政権は、小泉氏の敷いた構造改革路線を後退させかねない流れをつくってきた。親玉の小泉氏が政界引退表明したためひところの勢いを失っていたが、再び表舞台に登場したことで息を吹き返した格好。親小泉派からみれば麻生政権の支持率急落は“天罰”のようなものであり、政局が混迷するなかさらにボルテージは高まりそうだ。
 小泉氏もまた、まるで麻生首相らに語りかけるように「難局であればあるほど、冷静に良識ある行動をとってほしい」と述べた。さらに「もう私がこういうところにいる必要はない」とも付け加えた。
 言外に“そう信じていいよね?”と匂わせる相変わらずの役者っぷり。この集会には、中川氏のほか小池百合子元防衛相、小泉チルドレンら反麻生派が多かったが、安倍元首相や細田博之幹事長ら親麻生派もちらほら交じっていた。

 まるでクーデター前夜のような顔ぶれに、安倍氏が反麻生勢力の“乱”をけん制するシーンも。しかし、なんだかんだ言っても国民的人気と党内求心力があった小泉氏と、投げ出し辞任でひ弱さを露呈した安倍氏とでは格が違いすぎる。果たして“小泉の乱”が起こるのか、政界はさらに先行き不透明になってきた。

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