「卓球は中国のお家芸と称されるくらい、人気のスポーツです。日本女子が団体戦銀メダルに輝いた仁川アジア大会の決勝戦(対中国1対3)では、政治的意味での日本バッシングも重なり中国選手への応援が大きかったことでも話題となりました」(体協詰め記者)
しかし、その団体戦の先鋒を務めた福原の試合中だけは、日本バッシングは起きなかったという。彼女が中国に卓球留学したせいもあるが、同国のネットユーザーたちからは「かわいい」、「中国は君を歓迎する」などアイドルを見るようなコメントがズラリ。福原の立ち位置は、国内では美女アスリートではなかったが、「中国ではタマゴ型の顔が持て囃される」(前出・記者)のだという。
それだけではない。福原は留学中に中国人の喜ぶツボを掴んでいたのだ。先鋒で勝利した直後だった。中国をメーンとした各国メディアが彼女を囲んだ。卓球強豪国・中国が先手を奪われたため、数人の記者が同時に質問するなど、囲み会見は混乱してしまう。すると、「皆さん、ゆっくりお願いします。少し後ろに下がってもらえますか。私が前に出ますから」と、落ち着いて対処。極めつけは、相手を思いやるコメント。
「実力だけだったら、私は勝てませんでした。今日はきっと相手が緊張していたんだと思います」
こんな“神対応”に、中国の卓球ファンとネットユーザーはメロメロにされてしまったわけだ。
「中国では『リオで福原を見たい』との声も大きくなっていますが、現時点で日本の卓球協会は内定を出していません」(前出・記者)
先の卓球アジア選手権大会で福原は女子の主将役を初めて務めた。焼き肉屋での決起集会では後輩たちに話し掛けるなどし、かつては天才卓球少女と呼ばれた彼女も、いつのまにか“ベテラン”の域に。リオ五輪が集大成となると、中国ファンは嘆きそうだが…。