このブーイングの原因は対戦相手のセリーナにあった。セリーナは去年9月に娘を出産し、今年3月、アメリカのカリフォルニア州で行われたツアー大会でおよそ1年2カ月ぶりにツアーに復帰。4大大会となる全仏オープンで4回戦進出、続く4大大会、ウィンブルドン選手権では準優勝を果たしており、復帰後の初優勝を望むセリーナファンが会場を埋め尽くしていたのだ。
観客が浴びせるブーイングに対し、セリーナは「この試合は大坂選手にとって記念になるものなので、ブーイングを向けるのはやめてもらいたい。大坂選手はすばらしい試合をしたので優勝の名誉にふさわしい」と述べたが、米タブロイド紙『ニューヨーク・ポスト』は「USオープンは恥を知るべき、これ以上にスポーツマンらしくない出来事があったか思い出すのに苦労する」と、セリーナとテニス協会と観客をぶった切り。「ナオミは勝つべくして勝った、この試合から何か盗まれたものがあったとしたら、それはナオミの歓喜の姿だ」と報じ、ブーイングと運営を一刀両断した。
この記事に対しては、
《NYポストの記事、すごくいい。日本のメディアは大坂選手が勝ったことだけニュースにしてるけど、彼女が表彰台で流した涙が歓喜の涙だけだと思ってんのかね?》
《ほんとう…こういうコメントができるから、アメリカはすごい国だと尊敬するわけで》
などと、賛同のコメントが多く寄せられた。
また、米大手放送局NBCの看板番組『トゥデー』に生出演した大坂の動画がユーチューブにアップされると、
「ナオミは勝利者だ。称賛に値する。ナーバスになるところもすごくキュートなんだ」
「あまりに美しく純粋だ」
「この若き女性の謙虚さはアメージングだ。頑張って」
などと、大坂への称賛の声が上がった。
大坂は13日に帰国する予定だが、きっと満面の笑みを見せてくれるに違いない。