最悪の場合、メタボの人は動脈硬化による脳卒中を起こしたり、癌を発症することもあるので、とても危険で油断できない。
冷え性にかかったかどうか、自己判断できる症状にはどんなものがあるか、医療関係者に挙げて貰った。
(1)顔や上半身がほてり、腰から下が冷たい場合は、“冷えのぼせ”と言って、典型的な体の冷えを示す症状。
(2)向う脛(づね)を軽く押し、痛みやむくみを感じたなら、体の水分代謝が滞り、体の内部が冷えている事を示している。逆に大汗をかいたりする場合もある。
本誌に度々登場いただいている元大学病院の栄養管理士で料理研究家、林康子さんは次のように話す。
「“冷え”から脱出するためには、簡単な言い方をすれば、体を冷やす原因と手を切ること。全てを変えることは、この暑さを考えても至難なワザですが、以下のような生活習慣の改善から始めるのも、その一つです。夏バテ防止にもなるので実践してほしい」
〈飲み物〉夏はどうしても飲み物を摂り過ぎ、腹を壊しやすいので、ポットに薬草茶を持参する。コーヒーは熱いもので、アイスコーヒーは避けよう。温かい日本茶は冷えには適切。中国茶はジャスミンも良い。
〈食べ物〉暑さ対策では、スイカ、メロン、トマト、ナス、キュウリは薦められるが、「冷え」対策には不向き。冷たい物や水分の摂り過ぎを感じたら、体を冷やす物は避けたい。逆に唐辛子、カプサイシン、ショウガ、ネギなどを料理に使うと血流を促進し、体を温めるのでお勧め。
梅干しは、疲労回復に役立つ。クエン酸や抗菌、滅菌作用のあるカテキンなどが含まれる優れたアルカリ食品で、下痢、夏バテにも効果がある。
〈半身浴・足湯〉クーラーや、扇風機の当たり過ぎなどで、足のむくみ、体調不良の場合は入浴が一番。ただし、37〜38℃のぬる目のお風呂に20分前後、胸くらいまで浸かる“半身浴”が良い。汗が大量に吹き出て、冷えを解消する。末梢血管の循環も改善して、全身が温まるのでお勧め。
夏の疲れを残さず、秋を迎えよう。