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急増中の”パソコン病”も首が原因 頭の重さ5キロを支える正しい姿勢はこれだ!(2)

 首の不調に関して、次のような“サイン”が出るという。これらの自覚症状を絶対に見逃してはならない。症状は(1)から(4)の順番に表れるそうだ。
(1)肩こり、背中痛
(2)頭痛やめまい
(3)しびれ
(4)手すりにつかまらないと階段の上り下りができない
 こうした症状があったら、早めに整形外科に行ってほしい。

 首が原因の病気としては、前述したパソコン病、変形性頸椎症、頸椎椎間板ヘルニアなどが考えられる。パソコン病は首に負担をかけることで頭痛などが起こり、進行すると椎間板ヘルニア、変形性頸椎症などに進んでいく。
 変形性頸椎症は、長年、首に負担がかかることによって、頸椎の間をつなぐ椎間板が弾力を失い不安定になる事から始まる。それを補助するために頸椎の骨にとげのような突起ができ、それが頸椎を通る神経根や脊髄を圧迫して痛みやしびれを起こす。
 初期は肩甲骨の辺りが痛むことがあり、頭や後頭部にも症状が出る。ひどくなると、マヒを起こし歩行困難になる。

 これらの病気に対して、一般的な治療は首の牽引だ。
 サラリーマンA氏の例。仕事はデスクワークで、ほとんどパソコンとにらめっこだという。ゆえに肩こりがひどく、週に2回から3回はクイック・マッサージに通っていた。
 「昼休みに、10分1000円の肩もみをしてもらうと生き返ります。マッサージの直後はほんとに気持ちがいいのですが、すぐ肩こりになってしまいます」
 A氏の場合、マッサージよりも日常生活の見直しをすることだ。根をつめた仕事の場合は、1時間仕事を続けたら10分休むこと。無理をして仕事を続けていると、心臓は脳にたくさんの血液を送るために、血圧が上がって末梢血管への血流が滞るようになる。そして、筋肉がこわばり、目や肩の疲れがたまり、肩こりなどになり、首も回らなくなってしまう。
 時々、首を回すなどの軽い運動をするのも有効だ。

 では、首をまもるにはどうしたらいいのか。一言でいえば、脊椎のS字カーブを維持する姿勢を保つこと。首にとっての正しい形とは、ツンとすましたような姿勢だという。
 あごを20度くらい上げた姿勢だと背骨がS字型になる。また、カバンを持つ時は、左右交互に力が均等にかかるように心掛ける。持ち手を交互に変えるだけでも、首へかかる負担のバランスがとれる。
 意外と盲点なのが靴。歩く時の地面からの衝撃を和らげるために、厚い靴底の靴をはくと、足腰の負担減になるばかりでなく、首への影響が少ない。
 その他、枕の高さを調節し、首回しなどの軽い運動をすることも忘れないように。
 寒さの厳しい冬は、首回し運動で血行を促すとともに、首を温かくするのも有効。マフラーをするだけで、肌着1枚分の温かさが得られる。
 雪混じりの北風から、首をまもる最適のアイテムになるはずだ。

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