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トラブルを呼ぶ裁判官の人材不足

 8月30日に大阪府迷惑防止条例違反(盗撮行為)で逮捕された大阪地裁の華井俊樹裁判官(27)が、9月10日に略式起訴され、大阪簡易裁判所は罰金50万円の略式命令を出した。
 「起訴状によれば、華井裁判官は出勤途上の京阪電車の車内でスマートフォンを使い、乗り合わせた30代の女性のスカートの中に差し込み隠し撮りしたとされています。押収されたスマホの中には別の女性の画像も入っていたそうですから、常習犯だったことは間違いないでしょう」(全国紙司法記者)
 最高裁は、「裁判官としての威信を著しく失う非行で、罷免事由に当たる」との大阪高裁の報告を受け、国会の裁判官訴追委員会に罷免の訴追請求をする見通しだ。

 本人の自覚の無さが起こした事件であることは違いないが、法曹界周辺からはこんな声も聞こえてくる。
 「彼が単なる変態だったら、困った事件で済むでしょう。しかし、ストレスの解消が原因にあるのなら大きな問題。この後も似たような事件が起きる可能性は極めて高いですね」(大阪弁護士会の関係者)

 大阪地裁では8月23日、裁判官が自ら担当する裁判の判決当日に首吊り自殺するというショッキングな事件も起きている。遺書は発見されていないものの、激務によるストレスが原因との噂もある。
 「裁判官が扱う事件数が増加している上に、裁判員制度では素人を一からリードしなければいけない。それでいて人材が少ないのが現状です。これでは裁判官のストレスが溜まるのも無理はない。今回の事件は、最近とみに高まっている法科大学院・司法試験制度改革の議論を、さらに加速させるかもしれません」(同)

 法の番人の有り方が問われている。

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