事件発生から約半年。逮捕されこう自供したのは、現場近くに住む高校3年生の少年だった。
昨年8月、三重県朝日町で、同県四日市市の中学3年の寺輪博美さん(当時15)が殺害、遺棄された事件で、県警四日市北署捜査本部は3月2日夜、少年(18)を強盗殺人などの容疑で逮捕。この少年が、通っていた県立高校の卒業式を終えた翌日のことだった。
8月25日午後10時55分、博美さんは友人とLINEで通信した後、同11時17分に姉がかけた電話に出なかった。そのため、その約20分間が犯行時間と見て捜査が進められていた。
「博美さんが変わり果てた姿で見つかったのは29日。自宅近くの県道66号線から少し入った草むらに仰向けで倒れ、数メートル離れた場所には衣類、鞄、サンダルなどが無造作に放置されていました。司法解剖の結果、死因は鼻と口を強い力で押さえつけられたことによる窒息死。25日、友人数人と近くの河川敷で行われた花火大会を見物、自宅の最寄り駅で下車して、駅前のスーパー前で友人と別れて徒歩で自宅へ向かう最中に襲われたものとみられます」(社会部記者)
少年は犯行現場近くの朝日町に住んでいた。近隣住民によれば、祖父母、両親、妹2人の7人暮らしで、近所や同級生の評判はすこぶる良かったという。
「中学生の時には野球部に所属し明るく社交的で、高校の成績も良かった。事件後もいつも通り学校に通い、卒業式でも変わったところはありませんでした。自動車整備工になりたいと言い、就職先も決まっていたようです」(高校の同級生)
身長約180センチでがっしりした体形という少年は、博美さんの遺体が見つかった8月29日、《(被害者は)四日市の女子中学生らしい。平和な町に…手の震えが止まらん。》と自らツイッターに書き込み、狼狽ぶりを見せていた。
「(博美さんは)新体操をやっていたそうで、運動神経が良いとはいっても、あの大柄な少年にのしかかられては、ひとたまりもなかったろう」(地元住民)
今後は事件のいきさつとともに、“空白の20分間”も明らかになるだろう。