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逮捕から16カ月 パソコン遠隔操作事件被告が訴え続ける警察・検察の矛盾点

 一昨年、小学校襲撃や大量殺人、航空機爆破などを予告するメールを送信したとして4人もの誤認逮捕を引き起こした『PC遠隔操作ウイルス事件』で“本星”として逮捕された片山祐輔被告(公判中=3月5日に保釈)が5月9日、『日本の司法を正す会』(週刊金曜日&村上正邦元自民党参議の共同主宰)に主任弁護士の佐藤博史氏と登場し、警察・検察による不当捜査を強く非難した。
 「'12年6月の横浜市のホームページに小学校襲撃を予告するメールでは、ラストメッセージに『悪の教典』を基に書いたと犯人は述べている。片山さんのアマゾンの購入履歴から、予告メールの1週間前に同書を購入していることを警察は証拠として取り上げ、検察もこれを決定的な証拠としたが、そもそも犯人が片山さんなら自ら暴露するわけがないでしょう。検察はとんでもない思い違いをしているのです」(佐藤弁護士)

 片山被告自身は“矛盾点”についてこう述べた。
 「東京近郊の雲取山に記憶媒体を埋めて証拠隠蔽したという検察側の主張について、'13年元日に警察は大規模な山狩りをして山頂を捜索していますが、USBメモリは発見できなかったのです。それが5月になって発見されたと発表されたわけで、そうなると既に逮捕されていた私以外に埋めた共犯者が存在することになりますが、警察と検察は『単独犯』と主張していますので、他に真犯人がいるとしか考えられないのです。また神奈川県江の島のネコの首から回収されたSDカードを貼ったテープから検出されたDNAについては、私のものではありませんでした。検察側は、それがどこから出たのか明かしていません。もしテープの接着面からDNAが出たのであれば、それは真犯人のもので間違いありません。私の無実を証明するこれ以上の物証はないのです」

 知らぬ間にパソコンが乗っ取られ、犯人に仕立て上げられたこの事件は、いつ誰が逮捕されてもおかしくない。片山被告の主張が真実であれば、日本のサイバー捜査が無能に等しいと証明することになるが−−。

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