大阪府守口市門真市消防組合は8月30日、アダルトビデオ(AV)に出演し、現金の謝礼を受け取っていたとして、地方公務員法に基づき、守口消防署の27歳と26歳の男性消防士2人を停職6カ月の懲戒処分にした。また、監督責任を問われ、消防長、次長ら8人が口頭厳重注意を受けた。
同消防組合によると、27歳の消防士は昨年8月1日、26歳の消防士は同6日、それぞれ別の友人と須磨海岸(神戸市須磨区)で海水浴をしていた際、AVのスカウトマンから「いい体してるね。AVに出ませんか」などと声をかけられ、その日のうちに、海岸近くのマンションで撮影して出演。謝礼として各現金1万円を受け取った。
さらに、その後、26歳の消防士は昨年9月上旬までに4回、大阪市内などでAVの撮影に臨み、計5回で計16万円の謝礼を受け取っていた。ともに、「軽はずみで出演してしまった」と話しているという。
8月13日に、「職員がアダルトDVDのパッケージに写っている」という匿名のメールが守口、門真の両市役所に届き、発覚した。
同6日には、同府四條畷市消防本部の20代の男性消防士2人が、同様の事案で停職6カ月の懲戒処分を受けたばかり。
今回処分を受けた26歳の消防士は四條畷市の問題の消防士と顔見知りで、同じシリーズの作品に出演していたとみられる。守口市門真市消防組合の調査では、今回の2人以外にも複数の消防士がAV出演の勧誘を受けていたことが分かった。
同消防組合の児玉勝美消防長は「市民の皆さまの信頼を著しく失墜させるとともに、全体の奉仕者たる地方公務員として、あるまじきことで誠に遺憾であり、心からお詫び申し上げます。市民の生命、財産を守る消防職員には法令遵守はもとより、高い倫理規範が要求されており、常にその品位を維持していかなければなりません。今後は、このようなことが起こらないよう、徹底した綱紀是正と再発防止対策に努め、 市民の皆さまの信頼を一日でも早く取り戻せるよう、全身全霊で業務を遂行していく所存でございます」と謝罪した。
(蔵元英二)