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松坂復活へ最後の切り札 恩師を頼って侍ジャパン入り?

 開幕直後に右肩の違和感を訴えて以来、松坂大輔(34=福岡ソフトバンクホークス)は福岡の西戸崎練習場で孤独なリハビリを続けている。しかし、そんな松坂に『侍ジャパン』入りが囁かれている。実戦から遠ざかり、前半戦の一軍復帰も絶望視されているにもかかわらずだ。
 「東尾修氏がいるからですよ。東尾氏なら松坂にキツイことも言えますし、いまのホークスには松坂のお目付役がいません。東尾氏と松坂を接触させる方法は侍ジャパン入りしかありません」(球界関係者)

 松坂の年俸は4億円(推定金額)。契約期間は3年ではなく4年との説もあり、そんなVIP待遇の『平成の怪物』に遠慮なく意見できる人物は、球界全体を見渡しても、松坂の新人時代を知るごく一部の西武OBしかいない。東尾氏は西武監督として新人のころの松坂を指導し、交流はメジャー移籍後も続いていたという。東尾氏が松坂を指導するには、氏が総合投手コーチを務める侍ジャパン入りさせるしかないのだ。前出の関係者が「東尾氏が長く代表チームのコーチを務めるのかどうか分からないが」と前置きした上で、こう続ける。
 「侍ジャパンの監督はホークスOBの小久保裕紀氏です。侍ジャパンは3月の欧州代表との試合で観客数が伸び悩み、話題作りというか、興行的なテコ入れも必要になりました。広島の黒田を招集できたら最高なんですが、松坂が代表入りすれば、それなりのニュースになります」

 松坂は頑固な性格である。佐藤義則投手コーチ(61)が投球フォームの改造を厳しく指導してきたが、松坂は「でも…」と反論し、これまで自分が築き上げてきた理論を返す。佐藤コーチは自分で気づくまで見守るタイプでもあるので、松坂と議論はしない。ダルビッシュや田中将大を育てた佐藤コーチが距離を置いている以上、他コーチも迂闊に手が出せないというわけだ。
 「ここから立ち直れば、それは松坂はまた一皮むけた投手になれる。だからこそ、佐藤コーチのように見守ることが大切なんですが、ホークス関係者が心配しているのはそれだけではありません」(同)

 松坂は若いホークスナインにとって、憧れのスタープレーヤーでもある。しかし、恐れ多くて必要最低限の会話しかできないという。
 「甲子園でオープン戦が行われた際、報道陣に囲まれている藤浪晋太郎のすぐ近くを松坂が通りすぎていきました。藤浪は会釈こそしましたが、それ以上は何もありませんでした。藤浪は『よく知らないから』と話していましたが、いまの20歳前後の選手はみんなそうなのでは…」(ベテラン記者)
 侍ジャパン入りすれば、西武時代を知る他球団の年長選手もいるだろう。そこから和が広がっていけば、松坂にも06年以来の日本帰還での“新しいお友だち”もできるはずだ。

 もっとも、松坂が代表入りに相応しい復活を遂げなければ、いくらホークスOBの小久保監督でも招集にゴーサインは出せない。
 「東尾氏以外に厳しい指導ができる人がいるとすれば、元横浜高校部長の小倉清一郎氏だけでしょう。小倉氏はとってはかわいい教え子の一人でしょうが、プロ選手がアマチュア指導者に学ぶというのは…」(同)

 松坂一人のためにアマチュアの指導者をコーチとして起用するわけにもいかない。ホークスの王貞治会長は周囲の反対を押し切って松坂獲得に決断した。松坂がこのまま期待を裏切り続けても、強引なてこ入れをしたとしても、ただでは済みそうにない。

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