そんな折、次期監督候補の芽を残す阪神OBの掛布雅之氏(62)が3月14日、関西のローカル番組に出演。巨人OBの江川卓氏(62)との秘話を明かし、仲のよさをアピールしたが、これが様々な憶測を呼んでいる。
2人は昭和30年生まれの同級生。現役時代はライバルと認め合い、現役引退後はともに読売グループの野球解説者として活躍した。お互いに古巣球団の監督就任を目指して研鑽を積んだが、監督就任オファーはなく、毎年のように“ラストチャンス”が噂されている。
「巨人は、高橋監督の親友の上原浩治が帰還して戦力が増したが、次期監督には松井秀喜氏が控えています。阪神は昨季、ベンチ裏で金本監督と掛布二軍監督が政争を展開。敗れた掛布氏はオーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザーという謎の閑職に追いやられました。このままでは賞味期限切れになるのは確実。そのため、特定の球団にこだわらずに共闘するようです」(スポーツ紙デスク)
それを窺わせたのが、巨人の那覇キャンプでの出来事だ。掛布氏が阿部慎之助を呼び止め、背番号「31」の阪神ユニホームをプレゼント。阿部の父と掛布氏は千葉・習志野高の野球部で同期。そんな縁から、阿部は二軍監督を辞めた掛布氏に「お疲れ様でした」という言葉とともに、「ユニホームをいただけませんか?」とお願いしていたという。
「律儀に約束を果たした掛布氏だが、一部にはそうとは映らなかった。開幕戦の相手に掛布氏がすり寄り、情報収集…。少し前まで、巨人の主流は阿部派だったが、今は菅野智之の一派が柱。掛布氏が『反主流派の阿部と結託して江川監督の流れを作っている』との情報が飛び交っている」(某OB)
仮に巨人が優勝すれば、阪神金本政権の屋台骨は揺らぐ。そうなれば阪神OBでもある江川氏がメディアで火に油を注ぎ、掛布監督待望論が勢いを増すという構図だ。2人の最終目的地は東京か大阪か。どちらが監督でヘッドコーチかは、この際、置いておくようだ。
次期監督問題でも、また江川の阪神と巨人への行ったり来たり…がないことを祈る。