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プロ野球開幕 本誌スクープ 巨人・阪神・中日「セ3強」に異常事態(2)

 巨人とは違って阪神首脳がペナント争い以上に警戒しているのが、観客動員に陰りが見えだしたこと。トップの座を7年ぶりに巨人に譲り渡した反省から今シーズンは大補強を敢行。
 大リーグ帰りの西岡剛内野手(ツインズ)と福留孝介外野手(ヤンキース傘下)を他球団と競り合って獲得し、フリーエージェント(FA)の日高剛捕手(オリックス)、さらには大リーガーのコンラッド内野手(レイズ)も加わった。
 そして、ドラフトでは昨年の甲子園で春夏連覇の大型右腕・藤浪晋太郎(大阪桐蔭)を引き当て、昨シーズンからの変貌面では両リーグで1番といっていい。
 「財布のヒモが固い阪神がこれだけ派手な補強に踏み切ったのは、一にも二にも観客動員が目的です。優勝した2005年は平均4万2508人を甲子園に集めたのに、5位に終わった監督1年目の和田監督は3万7886人。しかも、前年比9%減の12球団ワーストです。しかし、今季はこれだけ新戦力をそろえても金本引退、ストッパー藤川の穴は埋められない。他球団がアベノミクスに伴う経済好転でチケットの売れ行きを伸ばしているのに、タイガースだけは苦戦しているのです。土曜、日曜以外のチケットをいかに売るかが目下の最大のテーマで、ルーキー藤浪の先発をウイークデー限定にする、という珍プランまで検討されている。勝敗より商売では何をかいわんやでしょう」(トラ番記者)

 中でも、深刻なのがポスト金本問題。4番にだれを据えるのか。和田監督は新井貴浩の復活を期待しているが、右肩の回復が思わしくなく、弟の良太に落ち着いた。
 阪神OBによれば、球団首脳が何より恐れているのが「株主総会」だという。
 「例年通り、今年も6月にタイガースの親会社である阪急・阪神HDの株主総会が行われますが、今年は虎キチの株主たちから『赤字を出さないためにも金本を現役復帰させてはどうか、それが無理なら和田監督を辞めさせて金本政権を組閣しろ』という緊急提案が予定されているというのです。例年、株主総会は荒れるが、今年は福留に3年6億、西岡に2年4億、日高に2年1億を投じたにもかかわらず、観客増につなげていないこともあり『いっそ彼らをクビにして2億2000万円で引退した金本を呼び戻せ』という声が強まってきている。赤字経営に目を光らせるのが株主の役目ですから、HD首脳も無視できない。昨年も阪神はセ・パ交流戦がはじまるまで5割をキープしていたが、前半戦終了の7月18日には借金10の5位に落ちた。株主総会での混乱が影響しているのです」

 金本人気に期待を寄せるのは、このオフには鳥谷敬が海外FAを宣言、藤川球児(カブス)に続こうとしているからだ。早大時代に4連覇を一緒に勝ち取った青木宣親(ヤクルト→ブルワーズ)と和田誠(ソフトバンク→オリオールズ)に先を越された無念さに加え、WBCで名を売ったことで機が熟してきている。昨年の金本、藤川に続いて今年は鳥谷に逃げられては、いよいよ深刻な事態となる。

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