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再選なければ国政進出 暴走・橋下市長が画策する表裏一体の大博打

 「乱心」か、それとも「したたかな野望」なのか。
 2月1日の『日本維新の会』党大会で、橋下徹大阪市長が市議会の反対で「大阪都構想」が暗礁に乗り上げたことに激怒。出直し市長選に踏み切る、と宣言したことが波紋を広げている。

 政治部記者がこう話す。
 「発端となったのは、市議会公明党の裏切りです。市長になって2年、橋下氏は市と府の二重行政を廃止する『大阪都構想』に邁進してきたが、昨秋の堺市長選に惨敗してから人気に陰りが見え始めた。それに公明党市議団が付け入り、都構想で新設する特別区の区割り案に猛反発。距離を置こうとしたことで、橋下氏が『市民の信を問う』と市長選を宣言したのです」

 いわば、にっちもさっちもいかなくなった都構想に大ナタを振るうために、捨て身の市長選を選択したわけだが、その一方では生臭い話も聞こえ始めているのだ。野党議会関係者が言う。
 「橋下は『負けたら松井一郎大阪府知事と共に役職を辞任する』と口にしているが、実はこれには裏があると評判なのです。永田町では、まかり間違って市長選に敗れた場合、橋下と松井が『都構想実現には国政を変える必要がある』と3年後の衆院選に名乗りを上げる可能性が指摘されている。つまり、出直し市長選は市長再選と国政進出の両方を見据えた、表裏一体の戦術だと見られているのです」

 そのためか、今では野党筋にもこれを警戒する動きが出始めているのだ。
 「野党は、橋下のどちらに転んでも損はないと見える戦術に厳重警戒。自公と民主党は市長選に候補を立てない方針で、共産党にもこれを呼びかけているという。つまり、野党は国政に進出させないために橋下氏を対抗馬のないまま無投票当選させる方針を打ち出している。この方策が功を奏すれば、独り相撲に6億円もの市長選開催費を使った橋下は、再選されても市民からも猛反発を食らうことになりかねないのです」(同)

 もしも、これが現実化すれば、表裏一体の戦術が水泡に帰すことは必至。出直し市長選は、大バクチといえるのだ。

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