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時代劇の“ネタ”が切れた大河ドラマ

 NHKが16日、2019年の大河ドラマが、五輪を題材にした企画に決まり、脚本を連続テレビ小説「あまちゃん」の宮藤官九郎氏が書き下ろすことを発表したことを、各スポーツ紙が報じている。

 各紙によると、東京五輪開催の前年2019年に放送されることもあってか、日本が初参加した1912年のストックホルム五輪から1964年の東京五輪までの激動の52年間をスポーツマンたちの姿を通して描くという。近現代史を取り上げるのは1986年に三田佳子が主演し、戦後を描いた「いのち」以来33年ぶりとなる。

 NHKは企画意図を「東京五輪を盛り上げ、これを機会に日本の近代史を振り返りたい」と説明。宮藤氏は「戦争と政治と景気に振り回された人々の群像劇。歴史に動かされた人と町の変遷を1年かけてじっくり描く予定」とコメントしているという。

 「現在放送中の『真田丸』で55作目の大河ドラマだが、時代劇だとそろそろ“ネタ切れ”感がしてしまう。主人公は実在の人物であることが大前提だが、戦国や幕末時代を中心に平安時代からひと通り著名人の物語は描き尽くした。来年の『おんな城主 直虎』はかなり微妙。再来年の『西郷どん』は西郷隆盛の物語だが、90年の『翔ぶが如く』で西田敏行が演じている。そんな状況だっただけに、クドカンの描く現代劇はかなり新鮮なのでは」(放送担当記者)

 また、現代劇だと撮影にあたってのメリットもあるようだ。

 「時代劇だと地方ロケが必須。そのため、共演者の拘束時間も長くなり、ほかの仕事が入れられない。その点、現代劇だとスタジオ撮影で済み地方に行く必要がなくなるので、拘束時間も短く、ほかの仕事も入れられる」(同)

 いずれにせよ、クドカンの大河は五輪開催にとっての“追い風”になりそうだ。

*画像イメージ

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