春競馬で笑った人も、泣いた人も、終わり良ければすべて良し。ブライトトゥモローにズバッと最後を飾ってもらおう。
ちょうど出張中で、前走の新潟大賞典をライヴで見たが、その強かったのなんの。道中は中団で満を持し、直線で前があくや、一気に抜け出してきた。やや早仕掛けかと思われたが、上がり3F33秒7で最後までしっかり伸びて初重賞V。着差はクビでも、内容は完勝といえるもので、1分57秒7の走破タイムも優秀だった。テン乗りだった木幡騎手が「早いかと思ったんですけどね。手応えが良かったから、行っちゃいました。乗りやすいし、本当にいい馬に乗せてもらいました」と、3年半ぶりの重賞勝ちに笑顔いっぱいだったのが印象的だった。
これで右回りが13戦2勝に対して、左回りは3戦3勝という典型的なサウスポー。その中身も濃く、2歳時は中京2歳Sをレコード勝ちしているし、東京のテレビ静岡賞(準オープン)ではレース前に放馬するアクシデントがありながら、上がり3F33秒3であっさり差し切ってみせた。聞くところによると、石坂師は本気で天皇賞・秋を狙っているそう。得意の左回りなら一発あっておかしくないと記者もみている。
いずれにしても、ここを勝ってからの話だが、前走後はこのレースを目標にしていただけあって、中間は順調そのもの。今週の追い切りでは坂路で800m52秒8をマークし、1馬身先着する絶好の動きを披露。馬体の張りも目立っており、パーフェクトといえる仕上がりを誇っている。
1800mは3勝を挙げているベスト距離。鞍上がオークス優勝、ダービー2着と春の東京のGIで大暴れした福永騎手にかわるのも魅力だ。その馬名通り、「輝く明日」へおぜん立ては整っている。