「今年はプレッシャーが重くのしかかる。三木谷浩史オーナーのシャシャリ出癖が健在とあっては、なおさらのことです」(担当記者)
むろんテレビの放送権収入や広告費の引き上げなど日本一効果は見込める。スタートダッシュが良ければ「今年も」の期待が膨らみ、入場者が増えるだろう。しかし開幕早々からもたつき、故障者が続出するようだとファン離れが加速しかねない。そんな事態になれば、オーナーの鶴の一声で「監督解任」の荒業を駆使しないとも限らない。
その楽天球団にあって確実に業績を下支えするのは田中将大投手のヤンキース移籍に伴い、約20億円の譲渡金が入ったことだ。当初のソロバン勘定から大幅ダウンを強いられたのは大誤算だろうが、それでも昨年の営業利益とは一桁違う20億円の現ナマが転がり込んだ効果は絶大だ。
野球ファンの経済アナリストは「順当ならば楽天は今年、3億円前後の黒字を確保する」と試算する。前述した日本一効果を踏まえてのこととはいえ、勝負=球団経営は水物だ。
「プロ野球12球団でもうかっているのは巨人と阪神ぐらい。もし楽天が2期連続で黒字になれば、三木谷さんの評価が急騰する。それを見たくない孫正義さんなどは『楽天にだけは負けるな!』と選手にゲキを飛ばし、ニンジン作戦を仕掛けるでしょう」(パ・リーグ関係者)
ペナントレースよりも、こっちが見ものかも。