ただし、体を厳しい状態に置く「本断食」は、指導者のいる施設でないと安全に行えないため、家庭で行うには「半日断食」や「1日断食」が向いている。
ここで「断食」の内容を見てみよう。
【半日断食】
これは簡単で安全、断食に挑戦してみようという初心者にはおすすめだ。
基本は朝食を抜くこと。ただし、朝食を摂らなければいいという訳ではない。厳密には、夕食から昼食まで18時間以上の間隔をあけることが条件で、3時間程度の“誤差”は許容範囲とする。また、朝食を抜いた分、水をこまめに500ミリリットル以上飲む。便など排泄を促すためだ。ただし空腹感が強く、辛い時は生ジュース(人参・リンゴなど)180ミリリットル、青汁、市販の野菜ジュースなどもOKだ。
仕事などの事情で朝食抜きが無理なら、朝食の量を減らし、徐々にその量を減らしながら、最終的に朝食抜きができるようする。さらに、昼と夜も食べる量を少な目に。間食はNGだ。特に断食直後の昼食は少ない方がいい。夕食は以前と同じでも可だが、食べ過ぎに注意すること。
食事内容は、できればご飯は5分づき米や発芽米、玄米に。おかずは小魚、大豆製品、生野菜、煮野菜、鶏肉など。油は極力抑える。
【1日断食】
「体内・血液内の老廃物を出して血液の汚れを浄化したい」という人は、1カ月ないし数カ月に1回の無理のない「1日断食」に挑戦するのもいい。この場合も、“2食抜き(朝昼食)”から実行。慣れてきたら、土曜・日曜の休日などを利用して実践するのが理想だ。
その際のメニュー例。
《朝》生ジュース(人参・リンゴ)などコップ2.5杯。
《午前中》生姜紅茶(ハチミツ入り2〜3杯)
《昼》朝と同じ生ジュース(コップ2.5杯)
《午後3時》生姜紅茶(ハチミツ入り2.5杯)
《夕方》生ジュース(コップ2.5杯=朝・昼と同じ)
「1日断食」後の食事は、白米ごはん、(黒ゴマ塩をかける)茶碗7、8分目。梅干し2個、シラスおろし小鉢1杯、味噌汁。昼、夜食は腹八分目で軽く摂り、なるべく脂っこいものは避け、良く噛んで食べる。
断食途中で低血糖症状(めまい、ふらつき、倦怠)が出たときは、生姜紅茶(ハチミツ入り)か黒アメをとるとよい。生姜は体を温め、血流をよくして代謝を高める。そして脂肪を燃焼、老廃物の排泄を促す効果も。
こうした「少食健康法」は、単にダイエット目的のみでなく、暴飲暴食した後や、風邪や胃腸病をはじめ、倦怠感などちょっとした病気にかかり体調不良の時に効能を発揮。集中力、勃起力も増すといわれる。
「勇気をもってやってみると、予期せぬほどの早さで体調を回復させることができます」(前出・黒崎氏)
あなたもトライしてみては?