「オンバト」の審査方法は、会場の観客が面白かった芸人にボールを投票し、ボールの入ったバケツの重さで勝敗を決めるという方法。以前から、ダウンタウンの松本人志は素人がお笑いの審査をすることに否定的であるが、チュートリアルの二人も同様である。
以前、ラジオ番組「キョートリアル! コンニチ的チュートリアル」で徳井義実は「オンバト」終了に対して、「どの辺りからか、お客さんが変なエセお笑い評論家みたいな感じになってきて、うっとしかったな」と発言し、福田充徳も「正直嫌いやったな」と賛同。さらに徳井は、当時若手芸人が出演できるお笑い番組がほとんど無い時代に、「オンバト」という番組を作ってくれたNHKに感謝した上で、「番組はええねんけど、客が変な感じになったんや。もっとノーマルなお客さんを何とか集めななあかんかったんけど…」と分析。さらに「お笑いを勝ち負け決めて評価する上で、100%観客が決めるっていうのも1つの形やし、M-1みたいにプロの審査員、プロの芸人さんたちが決めるって言うのも1つの形やし、俺はプロの人が決めた方がええなと思うねんけど」とプロの芸人たちが審査する方法を推した。
また、福田は先日行われた「R-1ぐらんぷり2014」で、一般視聴者とプロの芸人が務める審査員との間に生まれた、評価ポイントのズレを同番組で指摘している。AブロックでレイザーラモンRGがウケていたのにもかかわらず、視聴者投票ではRGが全く支持されず、スギちゃんに過半数近くのパーセンテージが集まった。しかし、審査員はRGを評価。テレビで観ていた福田自身もRGに投票し、審査員である関根勤に至っては持ち票の3票すべてをRGに投票していた。その結果、RGが決勝進出したことについて、「ほら見ろと。視聴者コラ! これや、こういうことやねん! って」と一般視聴者の評価に不快感を示していた。
ネット上では「R-1ぐらんぷり2014」で視聴者投票で支持を集めたスギちゃんが落選したことに不満の声が挙がるなど、いまだお笑い賞レースの審査方法に正解はない。「オンバト+」に関しては、素人の観客が評価を下した数組の芸人たちがテレビでオンエアされ、さらに視聴者たちがその芸を観るというスタイルなため、観客が評価した芸人たちを視聴者がつまらないと判断して、「オンエア+」を視聴しなくなり、結果、視聴率低下につながり終了という、三段論法的な見方もできる。そうなると、結局「オンバト+」を終了させた要因は、“素人自身”ということになるのではないだろうか。