西野は壇上で、現代社会を「情報の共有化が進み、商品の機能だけでは差別化が図れなくなった時代」と分析すると、ラーメン屋を例えに挙げ、「不味いラーメン屋が少なくなった。どこもおいしいのでおいさしさだけでは客は来ない。人を目当てに来るような時代になる」と指摘。
その上で、自分がブランドになり、いかにコアファンを作れるかの「人経済」の時代が来ると予測しているといい、「人気=信用」であるといい、「信用=嘘をつかないこと」だとも力説。信用を作ることの大切さを説いた上で、「選ばれる人になるように」と学生らにメッセージを贈った。
この選ばれる人になるための「ファンの作り方」のテクニックについても、西野は考えを披露。自身が運営するオンラインサロンの入会者獲得を例に挙げ、「仕事が順調な時ほど入会者が増えない。なのに、うまくいってようが失敗していようが挑戦している時は入会者が増える。このことから何がわかるかというと、ファンに対しては来週どうなると思わせることが重要」と持論を展開。
「成功していることより、どうなるどうなるって冷や冷やさせること。うまくいくだけでなく落ちるところを見せることも重要。『ワンピース』などの少年漫画の物語のように」と体験を踏まえて説明。キングコングについても、「ばっと売れたけど、その後炎上芸人のようになって好感度を落とし、そこから頑張ったらまた人気が上がった」と分析していた。
(取材・文:名鹿祥史)