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甲子園で特定の席を独占 マナー違反をする観客の集団

 夏の高校野球は『第2章』へ。
 全国高校野球選手権大会で活躍した精鋭を集めた高校日本代表チームが招集された。同代表は8月28日からU-18ワールドカップで優勝を目指す。

 夏の甲子園はスーパー1年生の清宮幸太郎(早実)をはじめとした有力選手らの活躍で例年以上に盛り上がった。球場は連日満員御礼となり、始発電車で球場へ駆けつけても、お目当ての席に座れないという観客がいたほどだ。その余波であろうか、一部で観客同士のナワバリ争いが激化していた。
 「私設ファンクラブが観客席を仕切っているというか…」(現地入りした記者)

 その私設ファンクラブの面々は、連日バックネット裏に近い8号門前に寝泊まりし、開門と同時に“お決まりの席”へと走り出す。その数人のグループはテレビの中継画面で言うと、右バッターボックスの後方の席を開幕から決勝戦まで常に独占していた。
 そのうちの一人は、蛍光色の帽子を着用し、ラガーシャツという目立った格好をしている。高校野球ファンや取材陣の間では、知る人ぞ知る有名人、通称『ラガーさん』だ。
 そのラガーさんは「私設ファンクラブの正式な一員ではない」(スポーツ紙記者)との情報も聞かれたが、その他のメンバーは他観戦者と衝突している。
 「自分たちが座る場所から他のところに行けと脅された、ナワバリ意識が強く、他観客を近づけないよう、勝手にテープを張ったとか。高野連に苦情を寄せたファンもいました」(同)

 高校野球の大会中、甲子園球場は自由席となる。したがって、ネット裏席のチケットを購入したファンには、全員平等にどの席でも観戦できる権利がある。一部の人間だけで特定の席を独占していることは、決していいことではない。「ラガーさんはマナーを守っている」との声も聞かれたが、
 「ラガーさんは都内在住者で、大会に合わせて甲子園入りしています。入場門前で寝泊まりしており、銭湯やラインランドリーに行く際は仲間が順番確保をしています。他の観客からすれば、マナー違反をしている連中と変わりません」(同)
 という厳しい声も聞かれた。

 高野連は注意喚起をしていないという。そのほうが問題ではないだろうか。
 「非番の地方紙記者が取材プレス証で観戦し、ペナルティが課せられました。某民放TV局は取材禁止エリアで取材をしていたため、厳重に処罰されました。大会主催の朝日新聞社の記者にもペナルティが課せられる規則違反がありました」(同)

 観戦するファンと報道陣は立場が異なる。規則違反を犯したメディアは反省しなければならないが、マナーに反する観戦者に注意が与えられなければ、その周りで観戦している大多数の観客は、高校野球を楽しめない。
 「今年は例年になく、取材違反が続出しました。清宮くんに関する情報、他メディアに出ていないエピソードや独占でのコメントが欲しい、と各社とも躍起になっていました。違反者続出はその影響では」(関係者)

 かつて五輪観戦では選手との特別な関係を吹聴する奇妙な自称応援団長もいた。スポーツは適度な距離を保ちながらノンビリと観戦するのがいちばん楽しいと思うのだが…。

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