左側にはとぐろを巻いたヘビが、右側にはトカゲが三匹(一体はネズミのようにも見えるが)写っている。
出典などが書かれた説明書きは経年による劣化でかすれてしまいほとんど読めないが、辛うじて「東洋」の文字は判読できるのでおそらく中国もしくは日本で捕獲されたものと思われる。
トカゲはともかくとして、ヘビは3回ほどのトグロを巻いているので、かなり巨大なものだったと思われる。
さて、今回の写真のような巨大ヘビは日本ではかなりの数が伝説として、または目撃がされている。「日本書紀」「古事記」にも登場する「ヤマタノオロチ」(八岐大蛇、八俣遠呂知)をはじめとし、1992年には群馬県伊勢崎市で丸太のような巨大ヘビの目撃がされ、神奈川県の鎌倉市にも古くから巨大ヘビ生息の噂が囁かれている。
巨大ヘビの目撃は関東地方に留まらず関西や四国地方、寒さの厳しい東北地方などにも生息しているという。つまりは日本全国に巨大ヘビの伝説は存在している。日本には海外に生息するアナコンダのような巨大ヘビは生息していないのにもかかわらず、なぜこのような伝説が生まれていくのだろうか。
巨大ヘビが日本全国で知名度を高めている原因としては日本独特の「見世物」の文化が影響していると考えられる。巨大ヘビは見た目のインパクトから「見世物小屋」でよく披露されていた過去がある(現在も運営している見世物小屋でも巨大ヘビはイメージキャラクターとして活躍している)。
また、見世物小屋のほかにもサーカス団でも飼われており、近代の巨大ヘビ伝説に一役買ったと言われている。
現代でもときどき報告される「巨大ヘビ目撃情報」。夏場はとくにヘビの活動が活発化するので、巨大ヘビを目撃した方はぜひ、山口敏太郎事務所へご連絡をいただきたい。
(穂積昭雪 山口敏太郎事務所)