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【話題の1冊】著者インタビュー 新井貴浩 ただ、ありがとう ベースボール・マガジン社 1,400円(本体価格)

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提供:週刊実話

★広島に戻っては_いけないと思っていた

――昨シーズンで20年間の現役生活を終えました。今、どんな気持ちですか?
新井 日本シリーズ第6戦で敗れた時は「これで終わったんだ」と思いました。もちろん、悔しかったですし、日本一になってファンの方に喜んでいただくことができず、申し訳ない気持ちでした。でも、涙は出ませんでした。それ以上に感謝の気持ちでいっぱいでした。かわいい後輩たちのおかげで3連覇を達成し、日本シリーズという最高の舞台でユニホームを脱ぐことができました。ありがたいことに3月に引退セレモニーを開いていただき、「ただ、ただ、ありがとうございます」とあいさつしました。本当にこの言葉に尽きます。

――自由契約後、広島に復帰しました。チームは以前と変わっていましたか?
新井 阪神で最後の年になった2014年は、同じ一塁に外国人選手が加入し、出場機会が減りました。もう一度勝負したいという気持ちが芽生えていたところに減額制限を超える条件提示を受け、自由契約を選びました。真っ先に声を掛けてくれたのが広島でした。「まさか」という驚きとともに「戻ってはいけないのでは…」と最初は思いました。でも、復帰後、最初の打席に立った時に大歓声をいただいたことが宝物になり、それからはファンの方に喜んでもらえるように精いっぱいやることだけを考えました。

 復帰して感じたのは、才能あふれる若い選手がたくさんいることです。本拠地は連日満員で昔との差に感謝し、後輩たちに「当たり前と思ってはいけない」と言ったこともありましたね。同時期に復帰された黒田博樹さんと同じユニホームを着て優勝できたことは最高の喜びでした。

――丸の巨人移籍はファンにとってショックでした。同じFA経験者として思うことはありますか?
新井 僕の時と一概に比較はできませんが、さまざまなことを悩んだ末の決断だと分かっているので応援していきたいです。チームメートだった時も弟のように見てきましたし、その気持ちは変わりません。3連覇に貢献してくれた選手だということをファンも分かっていると思います。

――広島の4連覇の可能性は?
新井 マークが一層厳しくなる状況で、戦力的には他球団との差が縮まったことは確かです。昨年も決して順風満帆ではなく、誰かの不振を誰かが補い、助け合って白星を積み重ねてきました。何より全員が同じ方向を向いて戦う“一体感”を持ったチームです。きっと巻き返してくれると期待しています。

新井貴浩(あらい・たかひろ)
1977年1月30日生まれ。広島県出身。広島工高から駒澤大学を経て’99年ドラフト6位で広島に入団。’07年オフ、FA権を行使して阪神に移籍。’15年に8年ぶりに古巣・広島に復帰。’16年にはリーグMVPを獲得する活躍をみせ、25年ぶりのリーグ優勝をけん引。

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