「行きたがるところがあるので、道中は折り合いに専念した」と殊勲の秋山騎手。ロイヤルキャンサー、ニシノデューが競り合う形で、前半の5F通過が57秒7のハイペース。中団の内を進んだピカレスクは、直線を向くと温存していた末脚を爆発させ、一瞬のうちに前を抜き去った。
「4角の手応えが良く、これならと思った。うまく前もあいてくれた」と秋山騎手。前走で乗りかわってから、トントン拍子の2連勝に「これからも乗せてもらいたい」と陣営にアピールした。
これを受けた池江寿師も「折り合いで苦労した馬をあれだけ上手に乗ってくれたら」とコンビ続行を確約した。
春の最大目標は安田記念(GI 6月3日)。「きょうも左手前にかえるのが遅かったように、右手前で走るのが好きみたい。そういう意味で左回りの東京で走らせてみたい。もともと能力は高かった馬。ようやく本物になってきた」と語った師の目は頂点をしっかり見据えていた。