「メジャーのキャンプは投手と野手に分かれて行われます。当初、田中の教育係はイチローとみられていましたが、そのこともあって、田中の教育係は黒田になりそうなのです。しかし、黒田はすでに今季の開幕投手も言い渡された主力投手であり、中5日のローテーションで動くため、チームに帯同しない日も多い。アドバイスくらいは送るでしょうが、基本的には田中のためを思って突き放すのでは」(在米記者)
そうなると、イチローの評価もだいぶ違ってくるという。昨年オフ、ヤンキースは田中獲得に先駆け、長距離タイプの外野手も補強。それを受けて、他球団は「俊足外野手のガードナーを使わないのか?」と、ヤンキースにトレードを申し込んできた。その答えは「ノー」だったが、レッズなど一部の球団はトレードの標的をイチローに切り換え、田中獲得後もその推移を見守ってきた。
「もともとイチローはトレード要員と見られていました。田中獲得で一段落していますが、ヤンキースの補強ポイントはとにかく先発投手。田中獲得が終焉ではなく、念には念を入れ、さらに投手を獲得するとの見方もいまだにされています。その場合、FA市場には好投手は残っていませんし、トレードしか選択肢はない」(関係者)
昨季のイチローは守備固めでの途中出場が多かった。出場機会を増やしたいのならトレードの流れに従い、新天地を求めた方が良さそうだ。田中にそういう大人の生き方を見せるのも、先輩の役目だと思うが…。