「ポイントは、アメリカの野球メディアをこちらに向けることができるかどうか。米球界にも影響力を持つイチロー、松井、黒田にも一役買ってもらうことになる」(NPB関係者)
東京五輪を戦う侍ジャパンは、イチロー(43)、松井秀喜(42)、黒田博樹(41)の“トロイカ体制”で戦うことになるというのだ。
1月5日、NPBの仕事始めでのことだった。熊崎勝彦コミッショナーは3月開催のWBCを指し、世界一奪還の号令をかけた。所信挨拶の後、記者団に囲まれ、こんな質問を受けた。
「世界一を奪還したら、小久保(裕紀)監督の続投はあるのか?」
熊崎コミッショナーは後任の有力候補者の名前こそ口にしなかったが、間髪入れず、こう答えたという。
「WBCが終わった後、3年半後のオリンピックを見据え、監督人事を含めて、新しい体制作りをする」
新しい体制作り。額面通りに受け止めれば、侍ジャパンの指揮官は交代となる。
これまでも、熊崎コミッショナーは東京五輪における基本方針を語ってきた。
「WBCもプロ野球ファンが大きな関心を寄せる国際大会だが、オリンピックは国民的関心事だから別物」
本誌既報通り、4月以降の常設侍ジャパンの指揮官と、東京五輪の監督は“別人物”になるようだ。
「原辰徳氏が常設侍ジャパンの有力候補と報じられてきました。指揮官としてリーグ優勝7回、日本一3回、第2回WBCでは世界一に導いた経歴からしても、原ジャパンが想定されるのは当然の流れです。でも、女性スキャンダルで暴力団関係者に大金を支払っていた件に加え、野球殿堂のエキスパート部門で落選してしまいました。次期侍ジャパンの監督もスンナリとは決まらない」(ベテラン記者)
前出のNPB関係者によれば、熊崎コミッショナーは東京五輪の指揮官について、こうも語ったという。
「国民的な支持のある大物OBでなければ…」