「アマ側が希望する特別枠が認められれば、早大生として選ばれる可能性が高い。プロの世界で勝負するとなれば、1年目から使ってくれる球団を希望するでしょう。幸太郎はメジャー挑戦の夢も持っているので、1年目から使ってくれるのなら、どこでも入団するはず」(スポーツ紙記者)
その試金石となるのが、プロ予備軍の好投手が揃ったセンバツ甲子園だ。清宮の真価について語る際、どうしても昨秋の東京都大会で左腕・桜井周斗投手(日大三)から5三振を喫したことが議題にあがる。「プロに入れば、もっと苦戦する」との見方が支配的だが、プロスカウトの評価は少し違った。
「その5三振だが、すべて右足でしっかり壁ができていました。体重が前に流れないので、左投手のスライダーに対応できるまでそう時間はかからないと思う。まあ、プロに入ってくれればだけど」(在京スカウト)
また、NPB内ではセンバツの試合抽選次第で、清宮の出場する早実戦とWBCがテレビ視聴率を争うことも危惧されている。「その際は負けるかも」と予想する声は少なくなかった。
WBC、センバツともに放送は日中だ。若い野球ファンはスマホやパソコンでWBCを見るだろうが、それは視聴率に反映されない。また、その時間帯にテレビのチャンネルをつけるのはオールドファンであり、ONに憧れた世代は若いスターの到来に飢えている。
「ラグビーファンの女優・吉永小百合さんも克幸氏に連絡を入れ、幸太郎の話をしていました」(関係者)
若いスターの到来を期待する世代にアピールするには、清宮を五輪メンバーに選出すべきなのだ。
ONと野村氏、このトロイカ支援トリオが東京五輪の野球で、清宮幸太郎を激励する。最高の世代交代の瞬間となる。東京五輪で21歳になった彼が海外代表チームを相手に躍動すれば、野球・ソフトボール競技は“次”に繋げられるだろう。
「2024年の五輪開催地にアメリカのロサンゼルスも立候補しています。同地が当選すれば、米国として野球とバスケはアピールすべきですし、日本が野球で盛り上がったとなれば尚更」(前出・スポーツ紙記者)
センバツで活躍し、日本一ともなれば、幸太郎の人気は不動だ。野球関係者は視聴率戦争の恐怖を抱きつつも、活躍を願っている。