それにともない、編集を手がける会社GIFTを設立。そのブレーン・出資者の顔ぶれがすごい。社長は山本氏だが、最高顧問に秋元康氏(プロデューサー)、名誉会長に松浦勝人氏(エイベックス・グループ・ホールディングス社長)、会長に見城徹氏(幻冬舎社長)、副会長に藤田晋氏(サイバーエージェント社長)と業界の顔役ぞろい。
『DRESS』の発行元は幻冬舎、発売元も同じになる見通し。資本金は3000万円。幻冬舎における子会社は6社目で、詳細は10月上旬に会見を行い発表する模様だ。
山本氏は上智大学文学部新聞学科卒業後、1986年に光文社入社。『女性自身』編集部に16年在籍し、'02年5月『STORY』創刊を手がける。
'05年6月には同誌編集長に就任。'09年8月には姉妹誌『美STORY』(現美ST)を月刊化した。
年齢を超越した美しい女性を「美魔女」と呼び、ちょっとしたブームを巻き起こした。
それにしても、なぜこれほどの大物ブレーンを揃えられたのか。
一つは幻冬舎・見城社長の広告対策といえよう。
GIFTのブレーンたちを10月の披露会で前面に押し出して見せ、目に見えぬプレッシャーをスポンサーに与えていく腹づもりのようだ。
「広告も集まりやすくなりますよ。『この広告依頼を断ったらどうなるか』という無言の圧力を与えているのも同然ですからね」(大手広告代理店関係者)
また、ブレーンのビジネスをバックアップする狙いもある。
「エイベックスが実験的に新人のCDをつけたり、サイバーエージェントがオシャレなアプリを実験的に付録につけ反響を探るなど、いろいろな増収策・実験が可能」(出版業界関係者)
浮沈をかける幻冬舎は次にどんなカードを突きつけてくるのか、目の離せない状況が続く。