高島は1998年に不眠とアルコール依存から重度のうつ病を患った。5年余りの闘病生活の間は芸能活動の休止を余儀なくされていた。うつ病克服後は芸能活動を再開させていたが、近年は妻の寿美ともども介護が必要な状態だったという。
「2013年には『カスペ!』(フジテレビ系)で高島さんを寿美が支える“老老介護”の様子が放送され、大きな反響を呼びました。やせ細って会話中に眠り込んでしまうほど弱々しい高島さんの様子が放送されると、視聴者からは『イェーイ!が印象的だったのに老いたなぁ』『何か別人みたいだな』など、悲痛な声が上がりました。晩年はパーキンソン病を発症したり、不整脈のために心臓にペースメーカーを取り付けるなど、満身創痍の状態でした」(芸能記者)
高島の人生はまさに波乱万丈だった。今でこそ、政宏、政信の2人の息子が俳優として大活躍しているが、実は2人の前に長男がいたことは、若い世代の人は知らないかもしれない。
「1964年8月24日未明、高島さん方より警察に『息子が風呂に沈められ、部屋が荒らされている』と通報があり大騒ぎになりました。長男はすぐに自宅近所の病院に運ばれましたが、すでに心肺停止状態で、人工呼吸のかいなく亡くなってしまいました。警察の捜査の結果、犯人は高島家で働いていた家政婦だったことが分かり、女はすぐに逮捕されました。犯行の動機は『この赤ん坊さえいなければ、高島夫妻の愛情は私に戻るのではないか』という極めて勝手なものだったといいます」(同・記者)
13年に放送された『独占密着!真実の高島ファミリー「忠夫さん、死ぬまで一緒やで」〜寿美花代 献身愛で闘う夫の病〜』(フジテレビ系)に出演した妻の寿美は、事件がトラウマになって、事件後49年(出演当時)が経過しても、風呂に入れずシャワーで済ませていることを語っている。
芸能界一の“おしどり夫婦”といわれた高島夫妻。夫の逝去にさぞや寿美も悲しんでいるだろう。合掌。