「もし石原氏がそのような状況になれば、火の粉は長男の石原伸晃経済再生担当相、三男の石原宏高内閣府副大臣にも確実に降りかかりますよ」
その理由を、続けてこう述べる。
「そもそも、伸晃氏も宏高氏も、自力で当選してきたわけではない。石原氏と故・石原裕次郎氏に加え、石原軍団のブランドに乗っかっただけの親の七光りで出世してきただけです。今や、その石原軍団も影が薄くなり、来年には25年間続いてきた小樽の石原裕次郎記念館も閉館となる。さらに最後の砦だった石原氏の威厳と存在が凋落すれば、息子2人も吹き飛ぶ可能性が高いのです」
そんな状況を踏まえ、年末から来年早期の衆院解散総選挙が取り沙汰される中、自民党関係者は内部資料をもとに、こう懸念する。
「次期衆院選で共産党も含めた野党統一候補が擁立された場合、自民党は選挙区で前回の223議席から86減の137議席になるとの試算もあるほどです。支持基盤の弱い若手自民党議員は相次ぎ倒れる可能性もあり、党幹部は非常に焦っているのですが、密かにベテランの討ち死に組で心配されている筆頭が、伸晃氏と宏高氏なのです」
伸晃氏は選挙区の東京8区で、'14年衆院選は11万6193票で当選。これを民共連携ケースで'14年の野党得票数を計算すると、民進候補は11万1136票と、ほぼ横並び。自民党関係者は「野党に知名度候補者を立てられれば伸晃危うしだ」と眉を顰める。
一方の宏高氏は、選挙区の東京3区で前回'14年衆院選では11万5623票を獲得し当選。だが、ここには宏高氏の永遠のライバルで知名度も高い、民進党の松原仁元国家公安委員長がいる。前回もわずか約4000票差で敗れ、比例で復活当選。ここに共産党が選挙協力すると、単純計算で松原氏が14万票を獲得することになり、宏高氏は約3万票もの大差をつけられる。
「それもこれも、単に野党統一候補になった場合の単純計算。そこへ父親の石原氏への批判が加われば、票数はさらに激減する。比例当選もおぼつかなくなります」(自民党関係者)
前出の小池氏周辺関係者はこう言う。
「小池氏は都知事選出馬時、当時、自民党都連会長だった伸晃氏にかなりの嫌がらせを受けた。以前も親の七光りで威張り散らす姿に呆れていた節がある。そのため、これを機に、石原親子を徹底して潰す覚悟を決めています」
石原ファミリー炎上の日は近い。