高校では吹奏楽部でトランペットを吹いていた元気な女の子・村上あかり(瀧本美織)は、卒業して広島県尾道市から大阪へ上京。いろいろあってお好み焼き屋「おのみっちゃん」を開店する事に。しかしうすべったい生地にやきそばを乗っけた広島風のお好み焼きが、大阪では受け入れられず開店から客がさっぱり来ない。やっぱり大阪では大阪風のお好み焼きじゃないとウケないのかしらと頭を抱えるが…。
まえだまえだの兄ちゃんの方、前田航基演じる民男が「(広島風と大阪風)両方焼けばいいだろ!」と言うので、「明日から大阪風のお好み焼きも勉強しよう!」と言い出すあかりに、実の祖母で大阪お好み焼き屋の大先輩である田中初音(富司純子)が「あんたにできるわけない!」と冷たく厳しく言い放つ。みんな忘れてるけど、この方女優の寺島しのぶのお母さん。しのぶが映画で脱いだ時も、こうやって厳しく諭したとか言っていたわ。彼女もずっと昔は「緋牡丹のお竜」で片肌脱いでたけど。
それにしても、若い女の子の思いつきだけでグイグイとお話が進むドラマ。この先、かつおぶしの会社とお好み焼き屋の二束のわらじをはいたあかりが多忙で倒れたり、頑固な祖母の心が少しづつほぐれていったり、父が尾道から大阪にやってきたり、見ないでも大体のストーリーが予想できちゃう。戦争だぁ、貧乏だぁと暗かった『ゲゲゲの女房』より本来の朝ドラっぽくてチャッピーは好きだけど、ゲゲゲでせっかく掴んだ新しいお客をどれだけ引き止めておけるかが問題ね。さしあたり紅白歌合戦で女社長役の川中美幸が歌う時に出演者を総動員するとか、お正月渋谷の放送センター前で好み焼き焼いて配るとか、いろいろやってみるべきね。(チャッピー)