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日銀総裁辞任で勃発した 竹中平蔵vs麻生財務相の“因縁バトル”

 白川方明総裁が3月19日で辞任することを表明したために、“デフレ脱却のキーマン”である次期日銀総裁人事が熾烈化している。
 現在、名前が挙がっているのは、小泉政権時代に金融相として辣腕を振るった竹中平蔵慶大教授と岩田規久男学習院大教授、伊藤隆敏東大大学院院長の学者筋。これに加え財務省OB2名が名を連ねているが、その裏では思わぬ騒動が勃発しているのだ。

 政治部記者が言う。
 「それが竹中と麻生太郎財務相の因縁バトルなのです。実は2人は小泉政権時代から犬猿の仲。麻生は総務相として郵政民営化の旗振り役を担っていたが、郵政選挙後に竹中が後任となり、そのお株を全て奪われてしまった。竹中案が省庁から猛反発を食らった時には、麻生が『あんたは霞が関から嫌われている!』と竹中を罵倒したほどなのです」

 そうした遺恨があるためか、安倍政権組閣時には総理の肝いりで『経済産業諮問会議委員』への任命が確実視されていた竹中氏の抜擢を、麻生氏が強引に阻止したほど。同様に今回の総裁レースでも、露骨な意趣返しを展開しているのだ。
 「麻生は、総裁の条件を『語学力』『健康』『組織を動かせる人物』と勝手に規定。省庁とパイプの無い学者筋の排除を扇動している。その一方で、元財務事務次官の武藤敏郎大和総研理事長や、財務省OBの黒田東彦アジア開発銀行総裁を同省と結託して猛プッシュし始めているのです」(官邸関係者)

 ただし、竹中氏もこうした麻生氏の動きは織り込み済み。今では猛烈な猟官運動を展開中なのである。
 「現在、竹中は自民党の閣僚クラスに擦り寄り、総裁適任者の刷り込みに躍起です。安倍が竹中を推すか、麻生の推す財務省OBを承諾するかは紙一重なのです」(前出・政治部記者)

 もっとも、永田町雀の中にはこんな声もある。
 「武藤氏は以前にも日銀総裁候補でありながら、民主党の猛反発で就任を弾かれた人物。総理も再登板なら竹中、武藤氏も同様で、安倍政権はゾンビだらけです」(別の政治部記者)

 甘い考えで、デフレ脱却が叶うとは思えないのだが。

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