同ドラマで平野と今田は、前作で人気を博した超お金持ちイケメングループ“F4”の後釜、“C5”メンバーを演じた。前作を知る世代からは、「F4と比べると華がない」「劣り過ぎててガッカリ」「C5の登場によって、前作がさらに伝説化した」という声もあった。
前作『花より男子』(TBS系)は、井上真央と嵐・松本潤がW主演し、2005年に放送された。主人公・牧野つくし役は井上、F4の道明寺司役は松本、花沢類役は小栗旬、西門総二郎は松田翔太、美作あきらは阿部力が演じた。
当時社会現象とまでなった同ドラマだが、実はこの原作が実写化されたのは初めてではない。初代実写版『花男』は、1995年に公開された映画だった。主人公の牧野つくし役に内田有紀、道明寺司役に谷原章介、花沢類役に藤木直人、つくしをいじめる同級生役に藤原紀香という、今思うと超豪華な顔ぶれだった。
しかし、これらの配役には更に“元祖”がいる。特に花沢類役は、意外な大物俳優だった。
1993年7月に発売された『花男』CDブックが、声のみとはいえ、この漫画が演じられた元祖といえる。本作は、本来の主人公牧野つくし目線ではなく、花沢類目線から描いたストーリー。声優を務めたのは木村拓哉だった。その後、1996年9月からはテレビ朝日系でアニメが放送された。そのアニメの花沢類役は俳優の山本耕史。今も第一線で活躍する大物俳優が歴代の花沢類を演じてきたのだ。
2007年3月30日に放送されたラジオ『木村拓哉のWhat's UP SMAP!』で、木村は「あれが僕は声優デビューだとは思いますよ。調べた所、花沢類を初めて演じたのは、一応僕らしいですね。ちょっと恥ずかしい自慢ですけど」と当時のことを振り返った。木村は同年1月クールに山本と『華麗なる一族』(TBS系)で兄弟役で共演しており、撮影現場で山本から「花男」の話を振られたという。二人の元・花沢類が揃ったことに木村は、「なんか御縁を感じます」と話した。
また、『花男』シリーズは、日本で3回、中国で2回、台湾で1回、韓国で1回、アメリカで1回、ベトナムで1回など、合計9回に実写映像化された。
ネット上には「何回やるねん」「同じネタに頼りすぎじゃない」「顔面レベルは年々落ちている」と飽きがきている声も見られる。増え続ける『花男』実写化は、テレビ界がネタ切れで悩んでいる証拠かもしれない。