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K-1 JAPANシリーズ廃止の悲劇 働き場を失ったかつての日本人K-1戦士たち

 12月3日、かつてK-1 JAPANで活躍した“ブンブン丸”こと、藤本祐介がK-1 WORLD GP12・11有明コロシアム大会で引退試合を行なうことを発表した。

 日本のエースとして君臨した武蔵が、今年4月に引退。今や、ヘビー級戦線で活躍する日本人選手は京太郎ひとりといっていい状況である。

 全盛期のK-1では、「JAPANシリーズ」を開催。フジテレビが放映した「WORLD GP シリーズ」に対し、「JAPANシリーズ」は日本テレビが放映した。このシリーズでは、エースの武蔵のほか、中迫強(旧名:剛)、天田ヒロミ、藤本、ノブ・ハヤシ、富平辰文といった選手を輩出。ゴールデンやプライムタイムで、高視聴率をマークしていたこともあり、武蔵以外の選手の知名度もなかなかのものであったのだ。

 しかし、同シリーズが04年で打ち切りとなり、彼らの働き場が極端に減ってしまったのは、自然の流れであった。外国人の強豪ヘビー級戦士と対等にファイトできるのは、武蔵だけ。他の選手は次第にフェイドアウトしていくしかなかった。

 最大の転落者は天田であろう。07年10月に路上でトラック運転手を殴打。傷害容疑で書類送検され、K-1から追放された。今では弱小格闘技団体で、細々と闘っているが、K-1時代の輝きはもはや見られない。富平も同様に弱小団体でファイトしている。

 かつては、武蔵に続く、日本人ナンバー2といわれた中迫は、08年6月の試合を最後にリングから離れ、事実上の引退状態。ハヤシは白血病で闘病中。

 今回、K-1で引退試合をやらせてもらえる藤本は極めて恵まれた方。「JAPANシリーズ」の廃止による、彼らのその後の人生には悲哀すら感じる。
(ジャーナリスト/落合一郎)

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