来年で5回目を数える同イベントは、全国から小学生1000人を招待し、アテネ戦士が伝道師となって野球の魅力を伝えていくもの。
この日の会見で、同実行委員会の代表幹事を務める宮本慎也(ヤクルト)は「僕らが持つ経験、知識を楽しみながら子供たちに伝えたい」と抱負を述べた。他にも上原浩治(巨人)や松坂大輔(レッドソックス)などの超一流選手参加が予定されている。
中でも子供たちが待ち望んでいるのは、“ミスター”こと長嶋氏の参戦だろう。今年1月に行われたイベントでは、杖を使わず歩き回り、左手でサインするなど体調はよくなっている。
実行委員会によれば、参加の意向を示しており、体調次第で可否を決めるという。「体調が問題なければ、直接子供たちを指導するということもあるかも」(実行委員会)と語る。
さらに、今回は「大好きな野球」をテーマに作文を募集する。「長嶋茂雄ドリーム賞のプレゼンターを(長嶋)会長、もしくは選手にやってもらう予定」と“特別任務”も持ち上がっている。
イベントへの参加は長嶋氏の体調を図る一種の指標となる。
2007年、風邪で不参加→脳梗塞(こうそく)から回復後、初めて巨人の宮崎キャンプを訪問。08年は参加→オープン戦を観戦と1年ごとに体調は回復している。
今回も参加し、精力的に指導する姿が見られれば、長嶋氏が2月から始まるWBCのキャンプに足を運ぶことは確実。代表戦士を指導する場面も見られる可能性が出てくる。
長嶋氏が2年連続で春季キャンプを訪れた巨人は、2年連続でリーグ優勝した。いわば勝利の女神でもある。日本代表から「ぜひキャンプに来てほしい」という声が挙がっても不思議ではない。
来年1月、元気な姿を期待したい。