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詐欺グループ仲間割れ殺人裁判

 '04年に架空請求詐欺グループの男4人が仲間にリンチを受け、茨城県内の山林で遺体で発見された事件に絡む。一審、二審ともに死刑判決を受けていた実行犯の伊藤玲雄被告(38)の上告審で2月28日、最高裁により上告が棄却された。
 これにより、伊藤被告の死刑が確定することになる。また、この事件ではすでに、主犯格ら2人の死刑も確定しているほか、他の関係者にもそれぞれ無期刑、有期刑の刑が下されている。今回の上告棄却により、一連の事件が終結した。

 そもそも、グループの仲間割れを発端とするこの事件。しかしその内容は、あまりにも子供じみたものだった。
 一審から傍聴を続ける傍聴ライター・高橋ユキ氏はこう解説する。
 「被害者のひとりが、詐欺の分け前が少ないことに不満を抱いたことがきっかけ。グループを抜ければよいものを被害者らはそうせず、なんと加害者らを襲撃する計画を立てていたというのです。複数の関係者は法廷で、その襲撃計画が『中国人マフィアによる殺害計画』だったと証言しており、事前にこの計画を察知した加害者らが激高し、逆に被害者らを拉致してしまったのです」

 また、伊藤被告が進んで実行したかも、少々疑問だったという。
 「これまでの判決や公判では、すでに死刑が確定している主犯格の凶暴性が際立っていたことについて言及されています。元暴力団員の主犯格は、監禁現場で被害者らに熱湯をかけたほか、事件後は伊藤をはじめとする実行犯らに『俺は主犯なんだから死刑か無期か』と語り、事件のことを話さないようにと口止めしたそうです」(同)

 “仲間”とはいえ、実行犯らの行動には、こういった背景も大きく影響していたようだ。

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