この記者会見では海老蔵が関係者にひたすら頭を下げ、被害者である事を強調した会見で、その模様はニュースやワイドショーで頻繁に放送された。
海老蔵事件でよく比較されるのが、2005年の『中村七之助暴行事件』。
この事件は七之助が泥酔しタクシーに無銭乗車し、警察官に暴力をふるうという前代未聞の事件で七之助は3カ月の謹慎処分を受けた。
しかし、3か月の謹慎は結局1カ月に短縮され七之助は何事もないように舞台を踏んでいた。
「海老蔵は未来の歌舞伎界にもいなくてはならないスター俳優。七之助さんみたいに案外早く復帰するのではないでしょうか?」(某芸能記者)
歌舞伎界に限らず伝統芸能界の謹慎はゆるい印象を受ける。
2009年9月11日、落語家の春風亭正朝が新宿駅のエスカレーターで女性のスカートの中を盗撮したとして現行犯逮捕されるという事件があった。
この事件は不起訴にはなったが、かなり後になって発覚したもので、正朝は突然の休演について「持病の発作で声が出なくなった」とブログに発表。もちろんこれは全て嘘で、盗撮による謹慎であった事がスポーツ新聞の記事で発覚してしまう。
正朝はブログで謝罪文を掲載、寄席には今年の11月下席まで出演しなかったものの落語会のゲストとしてはよく参加していた。
落語家や歌舞伎俳優は芸を披露しなければ只の人。生活のためにいち早く復帰しなければならないのは承知の上だが、他の社会人に比べあまりにもペナルティが軽いと思ってしまわざるを得ないのはただの僻み根性なのだろうか?